中古車ベースの特別仕様車! GT‐Rアルミボンネット&グリルなどを装備した「P‘sスペシャル」|1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM

ダウンサイジングを敢行し、再び手に入れたスポーツ性。

       
4ドアセダンタイプで、一見おとなしい外観。そんな見た目に騙される事なかれ。その心臓部にはスポーツカー顔負けの高性能エンジンが搭載されている。そんなスポーツセダンたちの勇姿をここに紹介しよう。

【1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM Vol.3】

【2】から続く

 取材車両のオーナーは、このR32の前はFC3Sに乗っていたが、子供が産まれて実用性のあるクルマへの乗り換えを強いられる。そこで、使い勝手の良い4ドアセダンでも、どうせならスポーティーな車種に乗りたいと思い、迷わずR32を選択したそうだ。ちなみにこの個体は、日産プリンス系の中古車販売店で企画・販売された「P‘sスペシャル」。良質な中古車をベースに、純正オプションのエアロフォルムバンパーやGT‐Rアルミボンネット&グリルを装備し、よりスポーティ色を高めた特別仕様車だ。

 時代とともに歩み、今ではプレミアムセダンにまで成長したスカイライン。しかし、純粋に走りが楽しめるスポーツセダンとしての資質は、R32のほうが勝っているのではないだろうか。


>>【画像17枚】アナログ式の6連メーターは視認性に優れたもの。左上のブースト計や右上の油圧計などは、いかにもスポーツモデルらしい。前期ではダークブルーだったが、後期でブラックに変更された文字盤など

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「トランクの狭さが原因で、乗り換えを迫られた危機もありました」と話すオーナー。しかし家族の理解もあり、20年以上も乗り続けているそうだ。ただ、経年劣化には勝てないようで、モール類やサスペンションの交換、ブレーキ関連のリフレッシュなどは実施済み。また、レッドパールのボディカラーゆえに色あせも起こるので、部分的にリペアしながら現在のコンディションを保っているという。今後はレストアやチューニングの予定はないが、「純正部品を中心にメンテナンスしていきたいですね」と抱負を語ってくれた。




R32の純正オプションで設定されていたリアスポイラーは、3本ステータイプと2本ステータイプがあったが、これは後者。ボンネットなどと同様、P’sスペシャルの特別装備だという。




タービンで過給された吸入空気を冷却するアルミ製インナーフィンタイプのインタークーラーは、フロントバンパー向かって右下に設置。




1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM(HCR32)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4580×1695×1340
ホイールベース(mm) 2615
トレッド(mm) 1460(前後とも)
車両重量(kg) 1360
エンジン型式 RB20DET型
エンジン種類 直列6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 215/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 27.0/3200
変速比 1速 2.785 / 2速 1.545 / 3速 1.000 / 4速 0.694 / 後退 2.272
最終減速比 4.363
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション マルチリンク(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/55R16(前後とも)
発売当時価格 270.8万円

初出:ハチマルヒーロー 2014年 11月号 vol.27(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM(全3記事)

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【1】【2】から続く

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