世界初・日本初はいつもクラウンだった。最先端のハイテク装備とV8エンジンでライバルをリード|1991年式 トヨタ クラウン 4ドアハードトップ 4000 ロイヤルサルーンG V8 Vol.2

取材車両はクリアレンズやプロント製のリップスポイラーでドレスアップされていた。

       
【1991年式 トヨタ クラウン 4ドアハードトップ 4000 ロイヤルサルーンG V8 Vol.2】

【1】から続く

 クラウンは代々日本初や世界初といった装備や機構を採用してきたが、それは130系も例外ではない。本格トラクションコントロールシステム「TRC」は日本初の装備だ。約1800枚も画面を記憶したCDを使用して地図や高速道路図などを表示するCDインフォメーション付きエレクトロマルチビジョンは世界初。



 さらに、通常のメーターと、スピードのみを虚像で遠視点拡大表示するメーターを切り替え可能にしたデュアルビジョンメーターや、100%ウール地のジャガードモケットシート、販売店オプションの後席用液晶テレビも世界初の装備だったりする。ちなみに、電子制御エアサスペンションは先に20ソアラで採用されたが、クラウンとしては初の装備となった。

 一方パワートレーンは、前述した1UZ‐FE型が1989年のマイナーチェンジで搭載されたことが最大のトピックだが、1990年の改良では新世代の直6エンジンである1JZ‐GE型を採用。1G系に代わって搭載されたこのエンジンは、その後しばらくクラウンの主力エンジンとして活躍することになる。

▶▶▶【画像18枚】国産最高峰サルーンゆえ、トランクスペースは広大。純正オプションのトランクマットと収納バッグも備わっていた取材車両など



丸みを持たせ、落ち着きのある包まれ感と操作性を重視したというインパネ。ステアリングはMOMO・オリンピックⅢに交換した。純正オプションの本木製ウッドパネルも装着する。





シフトノブは以前乗っていた車両で使用していたロンザのウッドタイプ。その前方に設置されているのは、データシステムのエアサスコントローラーだ。





ロイヤルサルーンGにはマイコン式デュアルオートエアコンが標準装備され、コンソールボックス後方にもスイッチが備わる。その下に見えるのはオーディオのコントローラーだ。



1991年式 トヨタ クラウン 4ドアハードトップ 4000 ロイヤルサルーンG V8(UZS131)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4860×1755×1400
ホイールベース(mm)  2730
トレッド(mm) 1480(前後とも)
車両重量(kg) 1690
エンジン型式  1UZ-FE型
エンジン種類 V型8気筒DOHC
総排気量(cc) 3968
ボア×ストローク(mm) 87.5×82.5
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps/rpm) 260/5400
最大トルク(kg-m/rpm) 36.0/4600
変速比 1速 2.531 / 2速 1.531 / 3速 1.000 / 4速 0.705 / 後退 1.880
最終減速比 3.909
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/65R15(前後とも)
発売当時価格 465.0万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 11月号 vol.27(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 トヨタ クラウン 4ドアハードトップ 4000 ロイヤルサルーンG V8(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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