妃龍丸 「職人技」を随所に光らせた好感度大の2t平ボディ車

ショップのパーツを本職である塗装屋さんの技術を巧みに組み合わせた秀作車だ。

       



華やかな印象を与えるキャブトップにあって、とりわけブーゲン柄のステンレス製のシートキャリアは注目度の高いパーツだ。

プレーンな形状で、メインアンドンとクリアレンズのマーカーを装着したのみとデコレーションは抑えめながら、それがかえってブーゲン模様の面積を大きくして、存在感を高めている。バイザーは山舟型、ミラーステーは角おこしパイプ2本仕様を採用。

ミラーステーは東京ビッグによるワンオフのオリジナル品だ。太めの角パイプを使ったことで、アピール度の大きいパーツに仕上がっている。キャブボトムにはラッセル戻しバンパーを装着。側面には一段奥まった位置にスリットを配し、アンドンスペースにセットしたホワイトのカラーパネルをバンパーの形状に合わせるなど、みどころは多い。カラーパネルの内部にはブルーのLEDを仕込んでおり、幻想的なナイトシーンを披露する。

そして、このクルマの大きな見どころがペイントだ。プロテク背面に「鯛」、ケツブタには「波絵」が入れられ、アート車らしい華やかさを演出している。どちらもエアブラシキタカゼが腕を振るった秀作で、さらにオーナー自身がクリア&ラメ塗装を行って仕上げている。

「職人会」の文字を額縁風に仕上げたケツブタ裏の飾りも自身の手によるものだ。今後はハンドメイドの技術を生かして内装にもチャレンジしたいという。オリジナリティあふれる男の城の完成を期待したい。

【写真6点】職人魂が宿るデコトラ。

カミオン2008年10月号トップアートをもとに再構成

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