家族内ワンオーナーで乗り続けるケンメリ【後編】フルレストアの前に。ありのままの姿を|1973年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X

オーナーは他にR32 GT-Rを保有しており、ケンメリとのランデブー走行も楽しんでいる。母親からの要望もあって、このケンメリGT-Xを永久保存するするつもりだ。

       
【前編】から続く

【ハコスカとケンメリ|1973年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X 後編】
父親が新車で購入し、それを息子が受け継いだ、ケンメリHT 2000 GT-X。

オーナー親子にとって、このケンメリGT-Xは亡きお父さまそのもののクルマであり、一生安心して普段使いができるクルマにすることに意味があり、徹底した補修作業とレベルアップすることが使命との考えに至ったのだ。

【画像9枚】各所でオリジナルを維持しつつ、細部が変更されたケンメリ。今後も乗るためにレストアすべきポイントとは

ここでもう一度、この個体の見た目の注目ポイントを見ていこう。
ワンオーナーのフルノーマルとしているが、細かい部分に多少の変更点がある。
もちろんそれらは、長く乗ってきた歴史の部分といえるもの。リアバンパーの反射板は、右と左では形状が異なっている。
これは破損したのか、右側は丸み帯びた後期型用に交換されている。

そしてオプションだったスカイラインのSのマークがレンズカットされているフォグランプを装備。
さらにホイールが、5代目C210系ジャパンのオリジナル14インチアルミホイールにチェンジされている。

この個体は購入当初はディーラーで、その後は町の整備工場でメンテンナンスを受けており、この状態を保ってきたのだ。なお、グレードアップや修理している部分は、日産の純正品で固められており、自動車整備工場と良好な関係であったことがうかがえる。
クルマにはそれぞれ歴史があり、こういう細かい変更にも思い出があり、家族にとっては亡きお父さまの温もりといえるものだろう。


>>亡き父親から受け継いだケンメリの室内には、多くの思い出が詰まっており補修することなく現状維持するという。父親の温もりを感じられる個体となっている。



>>リアバンパーの反射板は、この左側の角形が前期型の正規品。なお、右側は後期型のものになっている。また下まわりは腐食部分やキズなどがあり、27年という歴史を感じさせる。

text : Nostalgic Hero/編集部 photo : Hirotaka Minai/南井浩孝

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