「刺激的な昭和車を、令和な最先端パーツで、より魅力的な存在にする」ケンメリR仕様【1】1975年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X

フロントグリルにGT-Rエンブレムを装着

       
「刺激的な昭和車を、令和な最先端パーツで、より魅力的な存在にする」これが、コモンスナッパーが手がけたケンメリR仕様のコンセプト。荒々しく硬派な容姿と走りのフィーリングを、だれもが楽しめるようにしたイノベーティブなモディファイ。令和の幕開けを告げるにふさわしい、新時代のチューンドをとくとご覧あれ。

【1975年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X Vol.1】

「令和の時代の旧車チューニングは、誰でも楽しめるようなものやないとアカンと思うんですわ」

 コモンスナッパーの宮本典明代表は、1975年式のスカイラインHT2000GT‐Xをベースに、このR仕様を製作した動機をそう語る。

 令和に入り、今後は昭和のクルマをリアルタイムで知る人がどんどん少なくなる。旧車に興味を抱く人も、その大半が、当時を知らない世代だ。そういう「旧車を知らない世代」が求める旧車のチューニングとは、どういうものなのか……。昭和車の味と、令和の先進テクノロジーが融合されたこのR仕様のケンメリは、宮本さんが導き出した1つの答えでもある。

「速いだけが取り柄でも、見た目だけの内容のない仕様でももちろんない。昭和の時代を知らなくても、メカの知識がさほどなくても、旧車の魅力を味わえる。そんな『令和な昭和車』を作ってやろうと考えたんです」。

>> 【画像36枚】メーター本体は純正のまま、照明がLED化されているインパネなど。これだけでもクルマがぐんと若返った印象で、パッと明るくなる




>> スッキリとスマートな令和ないでたちにカスタムされたR仕様。刺激的、なのにとても快適。走らせると、令和な印象がさらに強まる。





>> 車高は走りを考えて、あまり下げ過ぎないのが令和なR仕様の基本。ホイールは、脱定番な最新アイテムをスタイリッシュに履きこなす。



1975年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X(KGC10)

SPECIFICATIONS 諸元
■️ エクステリア:GT-R仕様(グリル、エンブレム、フロントスポイラー、
オーバーフェンダー、リアスポイラー、リアガーニッシュ)、
マーシャル製ヘッドライト
■ エンジン:L28型改3.0L仕様(ボアφ89.5mm、ストローク83mm)、
N42ヘッド(2mm面研)、ASW製75度カム/バルブスプリング/
φ89.5mm鍛造ピストン/コンロッド、64チタンリテーナー、
亀有製アイドラギア
■ 吸気系:JENVEY製φ50mm(スロットルボディ、インマニ)
■ 排気系:メインφ80mmマフラー(テールφ60mmデュアル)
■ 点火系:IGNITION PROJECTS製マルチスパーク
■ 制御系:MoTeC M84
■ 冷却系:3層真ちゅうラジエーター
■ 駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ、LSD
■ 燃料系:ノーマルタンク加工インタンクポンプ仕様、
HOLLY製ハイドロマット
■ サスペンション:カンデン製サスペンションキット
 (F)8kg/mm (R)20kg/mm、ウレタンブッシュ
■ インテリア:ナルディ製ステアリング(チタンピアスボルト)、
純正メーターLED化、STACK製追加メーター(タコ、A/F)、
4点式ロールバー
■ タイヤ:KUMHO V700(F)215/45R16 (R)245/45R16
■ ホイール:BMD bester(F)16×8.5J -16 (R)16×10J -39


【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.021 2019年8月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X(全4記事)

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text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) Photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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