マツスピ9.4ローターを組んだS122A【3】メーターパネルには200㎞/hを刻むスピード計。車台番号20万台以降のAP車のメリット|1972年式 カペラロータリークーペ スタンダード

パルサーGTI-R用のロールケージを加工して装着。当初AE86用を加工する予定だったが、加工業者に止められるという経緯も。ステアリングはいくつも付け替えた中で、一番お気に入りのパーソナルを装着

オーナーが、マツダディーラーで働きはじめてすぐに手に入れたのが、76年式のCB12SカペラGSⅡ、後期モデルのクーペだった。ディーラー勤務時代にはFCも後期がデビューしてすぐに新車で購入したりとREライフを送る。その後、結婚し子育て。時を経て93年、再びカペラがほしくなり出合ったのが、所有歴25年になる13B型ペリフェラルポートを搭載したハーシャルオレンジの1台だ。

【1972年式 カペラロータリークーペ スタンダード(S122A) Vol.3】

 車台番号20万台以降のAP車はロワアームのボールベアリングのサイズが大きくなっており、SA22C サバンナRX‐7用のナックルアームが流用可能。そのため、ブレーキキャリパーやローターなどをそっくりSA22Cのものにアップデートできるというメリットもあるという。

 そのほかカップリングファンやフロントのダンパー&スプリング、マフラーなどパートによって加工の有無はあるものの、SA22Cからの流用パーツが多いのは、カペラのパーツが見つからない事情もある。特にゴム系パーツは手に入らない部品のほうが多いそうだ。

 13B型への載せ替え当初は、サイドポート仕様だったが、キャブのセッティング不調でブローさせてしまった。

>> 【画像20枚】リアの六角形のテールレンズが特徴的なGS系のパネルに交換している。低められた車高にホイールのセットアップも絶妙。メーターパネルには、右に8000rpmスケールのタコメーター、中央に水温、燃料などのコンビネーション計、左に200㎞/hのスピード計というレイアウトだ。マツダスピードのカーボン調シフトノブが取り付けられたミッションはSA22C用の5速MTを流用している


>> 良好なコンディションを保つインテリア。シートバックにはカペラのエンブレムが配されている。



>> グローブボックス下に収められたコーエイのレース用CDIを2基使用し、点火系をパワーアップ。

72年式 カペラロータリークーペ スタンダード(S122A)

主要諸元 Specifications
1972年式 カペラロータリークーペ スタンダード(S122A)
■エクステリア:全塗装(純正ハーシャルオレンジ)、LEDヘッドライト
■エンジン:13B型(654㏄×2ローター)、ペリフェラルポート仕様、圧縮比9.4、マツダスピード製9.4バランス軽量ローター、SA22Cターボ用デスビ(フルトラ)、コーエイCDIレス用×2、ワコーシルバーコイル、ワコーゴールドコイル
■吸排気系:ウエーバー48IDA(ベンチェリー42、メインジェット250、エアージェット165、エマルジョンF2)、ワンオフステンレスタコ足、SA22Cステンレスマフラー加工
■冷却系:アルミプーリー3点、純正ラジエーター、オイルクーラー、SA22C用カップリングファン
■駆動系:メタルクラッチKIT、SA22C用5速ミッション、デフLSD(ファイナル3.9)
■燃料系:マツダスピードレース用ポンプ
■サスペンション:(F)SA22Cストラットベース車高調 (R)スープラ用車高調
■ブレーキ:SA22Cキャリパー&ローター(ディクセル)
■タイヤ:TOYOプロクセスR888 185/60R13
■ホイール:RSワタナベ (F)13×6J-13 Aタイプ
(R)13×7J Aタイプ
■インテリア:大森メーター製追加メーター(油圧、油温、水温)、亀有製燃圧計、パルサーGTI-R用ロールケージ加工



【4】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2020年 2月号 vol.23
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 カペラロータリークーペ スタンダード(S122A)(全4記事)

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TEXT : NORIO FURUKAWA/古川教夫(カチくる) PHOTO: MOTOSUKE FUJI(I SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)  

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