【4】「貴重なパーツも譲ってもらいました」たび重なるトラブルにも、ショップとともに解決してきた|1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X

購入時に搭載されていたL28型+ソレックス40PHH仕様がイマイチで、44PHHに交換し、さらに5年前に井上さん秘蔵の3.0ℓチューンに載せ替えている。ヘッドから腰下までキッチリと手が入った3.0ℓ仕様なので、レスポンス、パワー感もバッチリで、通勤にも使えるフレキシブルさもある。

漫画に登場するハコスカへのあこがれからスタートし、エンジンを載せ換え、そしてボディの修復に合わせての大がかりなイメージチェンジで生まれ変わったハコスカ。欧州車を思わせるしっとり系のグリーンをまとったボディは、前後バンパー&フロントグリルレスに、レーシングジャケットをヘッドライトに被せたスタイル。だが、不思議と都会の風景に違和感なく溶け込んだ。

【1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X Vol.4】

【画像39枚】運転席は、リクライニング機構のない本物のダッツンバケットシートに交換。シートベルトはウイランズの4点式フルハーネスを装着する。シフトノブも取材に合わせてリフレッシュ。スターロードの新作となるアルミ削り出しシフトノブで、握りやすさとちょうどいい重量感でシフトチェンジしやすく設計されている。レトロな丸いデザインなので、旧車にバッチリ似合う

そこで、載せ替えられていたL28型エンジンがイマイチだと相談したところ、キャブをソレックス40から44PHHに交換。ところが、自分で持っていた44はシャフトがねじれて使えなかったため、貴重な44を井上さんから譲ってもらう。

これで快調になるかと思ったが、やはりエンジンがダメで、結局、井上さん秘蔵のL28型改3L仕様に載せ換えることになった。この3L仕様はかなりこだわったチューニングが施されたエンジンで、現在も快調そのもの。

ところが、5年前にリアをブツけてしまい、その部分の修理をお願いするためにスターロードに持ち込んだ。

【5】に続く

主要諸元 SPECIFICATIONS
1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X(KGC10)

■エクステリア:STARROAD製フロントスポイラー/ヘッドライトカバー/セミワイドフェンダー、オリジナル・ジェイドグリーン全塗装、4ドア用ワンテール移植
■エンジン:L28型改3.0L仕様【ヘッド】燃焼室加工(含容積合わせ)、カッター跡修正・形状修正ヘアライン仕上げ、オリジナル形状ポート拡大加工(IN:ヘアライン仕上げ、EX:半鏡面仕上げ)、ヘッド水圧テスト済み、上面修正・下面面研、77.5度カムシャフト(リフト9.3mm)、ビッグバルブ(INφ45、EXφ36.5、L=118mm)、ABB/PBBバルブガイド、SPL形状シートカット(カムシャフトセンター基準にて)、ハイリフト対応ハイレートバルブスプリング、オフセットリテーナー(特殊鋼)、強化バルブコッター(タフトライド処理品)、クロモリロッカーガイド 【ブロック】φ89mm鍛造ピストン(PH29mm、ピストン重量バランス0.5g以内)、I型断面コンロッド(L=140mm、コンロッド重量バランス0.5g以内)、L28型用クランク1本キー加工/曲がり修正/ダイナミックバランス/ジャーナル&ピンラッピング、ブロック上下修正面研、ダミークランク&ダミーヘッドボーリング、ARP強化クランクキャップボルト、シリンダーパルホスM処理、ニスモ製レース用メタル、強化オイルポンプ、強化クランクプーリーボルト、水穴ブランク栓入れ替え
■吸排気系:ソレックス44PHH、タコ足(6-2)、マフラー
■冷却系:STARROAD製3層オールアルミラジエーター、HPI製オイルクーラー
■点火系;亀有製デスビ、MSD製6AL
■燃料系:ニスモ製電磁ポンプ×2、コレクタータンク
■駆動系:ORC製シングルクラッチキット
■サスペンション:STARROAD製 (F)フルタップ車高調30段 (R)フルタップ30段ショートショック/フリーアジャストメントアーム
■ブレーキ:(F)STARROAD製鍛造4ポットキャリパーキット
■タイヤ:(F)TOYO PROXES 225/45R15 (R)MAXXIS VICTRA 245/40R15
■ホイール:GLOWSTARブラックカットグレーディスク/ブラックアルマイトリム(F)15×9J -15(Aディスク) (R)15×10J -78(Oディスク)
■インテリア:φ260mmステアリング、ダッツンレプリカシート(運転席)、自作シート+チャイルドシート(助手席)、ウイランズ製4点式ハーネス、大森メーター製追加メーター(油温、油圧)、燃圧計

>>全ての画像を見る>>


>>キャブレターはソレックス44PHH(4型)を装着。ショートタイプのファンネルとの組み合わせで、レスポンス重視のセッティングだ。クリーンな状態がキープされている。


>>遮熱用のバンテージが巻かれたタコ足は、6-2の等長タイプが装着されているが、今後のプランの中には、排気系をスターロード製に交換する予定もある。

【5】へ続く
初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X(全9記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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