34ps/7.5kg‐mのエンジン! 2CVよりもドライビング性能にすぐれ、リズミカルで楽しい走りを味わうことができる|1990年式 ルノー4 GTL【5】

排気量1108㏄、最高出力34psという細やかなパワーユニット。ただし、わずか700㎏の軽さゆえに走りはトルクフル。エンジンの上で、エアクリーナー脇に置かれたロッドは、室内のシフトレバーから前端の変速機を操作するためのもの

オシャレなフランス製小型車最右翼として、日本でも高い人気を誇ったルノー4。合理主義のフランスらしく実用性を徹底追及する設計思想は、30年以上もの長きに亘りフランス大衆の生活ツールとして愛用され続ける、重要なファクターとなった。

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2CVに搭載されている空冷2気筒エンジンは、最終バージョンであっても602ccに過ぎないのに対して、今回の取材にご提供いただいたR4の最終進化モデルGTLの心臓部は4気筒で、しかも排気量は1108ccとかなり大きめ。したがって、ドライバビリティでは明らかに優れている。

34ps/7.5kg‐mを発生する4気筒エンジンのトルク感は、スペックから受ける印象を大きく上回るもので、忙しない街中の流れにもなんら問題なく付いていける。2CVと同じく、エンジン前に配置されたトランスミッションから長いロッドを介して継続されたシフトレバーを上手く扱えるようになってくると、とてもリズミカルで楽しいドライブが味わえる。
【画像16枚】初期のR4はボディの金属面がそのままダッシュパネルを形成していたが、GTLでは樹脂製のハチマル風スタイルに変更。この個体には伊Diavia社製純正クーラーが装備されていた



>>R4の人気オプション、フォールディングトップを装備。全開とすれば、爽快なオープンエアドライブが楽しめる。

主要諸元/SPECIFICATIONS
1990年式 ルノー4 GTL

●年式 1990
●全長×全幅×全高(mm) 3690×1510×1530
●ホイールベース(mm) 2443/2395(右/左)
●トレッド(mm) 1280/1245(前/後)
●車両重量(kg) 700
●エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
●総排気量(cc) 1108
●内径×行程(mm) 70.0×72.0
●圧縮比 9.5:1
●最高出力(ps/rpm) 34/4000
●最大トルク(kg-m/rpm) 7.5/2500
●サスペンション 前ダブル・ウィッシュボーン縦置トーションバー
後トレーリングアーム横置トーションバー
●ブレーキ 前ディスク/後ドラム
●タイヤサイズ 前後とも145SR13H
●新車時価格 140万円

【6】へ続く

初出:ハチマルヒーロー2017年7月号 vol.42
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 ルノー4 GTL(全6記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ  PHOTO:AKIO HIRANO/平野 陽

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