マンガならではのチューニングが施された独創的なマシンたち|吠えろ!リアルメカドック トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24【2】

メカドック仕様の「キモ」となるのが、看板業者に製作してもらったというボンネット上のステッカー。ボディは茨城県結城市のトネ・オートでガラスコーティングを施し、ピカピカの状態

「ギュルルルル」「ゴォォォォォ」といった擬音とともにアツいバトルが繰り広げられる「よろしくメカドック」。なかでもキャノンボールトライアルを戦ったセリカXXは、多くの人の印象に残っているだろう。マンガのなかから出てきたセリカXXが今、猛り立つ。

【吠えろ!リアルメカドック トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24 vol.2】
 
 読者を引きつけたのが、それぞれのレースに参戦するために作られた独創的なマシン。キャノンボールトライアル編ではNOS(ナイトラス・オキサイド・システム)を搭載したツインターボ仕様のセリカXX、ゼロヨングランプリ編ではバラードスポーツCR-Xをミッドシップに改造したCR-Xミッド、東日本サーキットグランプリ編では、レオーネのパーツを使ってZ31をフルタイム4WD化したグレーサーZ(グレートレーサーZの略)を製作。マンガとはいえ、実際のチューニングメニューや専門知識を織り交ぜつつ進められる展開に、多くの読者が興味を持った。

 一方、ライバルたちのクルマも見どころ満載だ。ロータリー一筋のチューナー那智渡は、SA22Cを3ローター&トリプルターボにチューン。レーシングワタナベのオーナーで「チューニングの神」と呼ばれる渡辺俊光は、加速を重視してS30Zに商用車用ミッションを搭載。

 これ以外にも、ツインエンジン仕様のピアッツァやミッドシップに改造されたパルサーエクサなど、登場するクルマはどれも個性的。なかには、那智徹(渡の弟)が乗るシルビアのパトカーがフルチューンなど、「マンガだから……」と思える部分もあるが、それを差し引いてもクルマ好きが純粋に楽しめる内容となっている。

【画像19枚】作中で登場するクルマはどれも個性的。マンガだからこそクルマ好きが楽しめる内容になっている!


>>やや大きめのサイドステップはメーカー不明。ただ、迫力あるボディサイドを演出してくれていることは間違いないだろう。


>>リアにはUS仕様のサイドマーカーを装着。さりげないアイテムだが、夜間走行時にリアビューのワンポイントとなってくれる。


>>深リムのホイールはワタナベ・エイトスポークで、サイズは前8J後8.5J。タイヤは前後ともDL・ディレッツァZⅡスタースペックの205/45R16を履く。



セリカXX 2000GT ツインカム24(GA61)

全長×全幅×全高(mm) 4660×1685×1315
ホイールベース(mm)  2615
トレッド前/後(mm) 1425/1385
車両重量(kg)  1210
エンジン型式  1G-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps/rpm) 160/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 18.5/5200
変速比 1速3.566/2速2.056/3速1.384/4速1.000/5速0.850後退4.091
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195/70R14(前後とも)
発売当時価格 214.2万円



【3】へ続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

吠えろ!リアルメカドック トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24(全3記事)

関連記事:トヨタ

text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Makoto Inoue/井上 誠 Cooperation:Joso City/常総市

RECOMMENDED

RELATED

RANKING