L28型3.1Lキャブ仕様から、ツインターボへステップアップ!|1983年式 日産 フェアレディZ 2by2 Tバールーフ【1】

エンジンルームの温度を大幅に下げることに成功した加工ボンネット

       
ノーマルからエンジン換装を経て、ボアアップ&フルチューンへ。それが、L型パワーアップのステップアップだ。最終的にはNAのままでも300psオーバーが狙え、このS130Zもその領域にあった。しかし、それでもオーナーは満足できず、Z仲間や現行モデルをブチ抜きたいという思いで、ターボチューンにチャレンジ!

【時代を突き進むL型チューンド! 1983年式 日産 フェアレディZ 2by2 Tバールーフ Vol.1】

 日産フェアレディZのセカンドジェネレーション、191978年にデビューしたS130はZ史上で最も売れたモデルだ。ロングノーズ&ショートデッキという先代S30Zのコンセプトを継承しつつ、デザインを全面的にブラッシュアップ。かつてないラグジュアリーなスポーツテイストが、デザインの洗練度にもこだわり始めた、当時の若いモーターフリークを魅了した。

 石川県在住のオーナーも、当時大人気だったS130Zのカッコよさにハマった一人だ。幼少期に目にした、ロングノーズ&ショートデッキのZへのあこがれは、そのまま消えることなく、運転免許を取ってすぐに手に入れている。その頃は、まだ訓練校の学生で19歳。しかも、スパルタンなこの黒いS130Zがその時のクルマで、31年にわたって所有し続けているのだ。

>> 【画像24枚】これまでのL28型改3.1Lをベースにそのままツインターボ化したエンジンなど。L28型改3.1Lはオーナーがあこがれる柿本改が得意としたチューニングでもある




>> エンジンルームの温度を大幅に下げることに成功した加工ボンネット。冷却効果が最も高かったのが先端2つのNACAダクト。この形状は空気抵抗を低くおさえつつ、流入量をかせげるメリットがあるそうだ。





>> 大きく張り出した迫力のリアフェンダーは、片側80mm以上のオーバーサイズ。ワイドすぎて、ちょうどなタイヤが見つからずセッティングに四苦八苦。マフラーはこれで3本目となる柿本改の特注品。



1983年式 日産 フェアレディZ 2by2 Tバールーフ(S130)

SPECIFICATIONS 諸元
■エクステリア:フロントバンパータイプスポイラー、エバ製サイドステップ/リアバンパースポイラー、R32GT-R用リアスポイラー短縮加工、S130Z用3分割リアスポイラー流用ルーフスポイラー、ボンネット加工、オーバーフェンダー
■エンジン:L28型改3.1Lツインターボ仕様(ボアφ89mm×ストローク83mm)、圧縮比10.8、亀有製鍛造ピストン/75Aカム/強化バルブスプリング、LD28型用クランク、NISMO製1.2mmガスケット、TD06-20Gタービン×2
■吸排気系:SKサンヨー製スポーツインジェクションキット(φ45mm)、HKS製サージタンク、柿本改製ワンオフφ80mmマフラー(テールφ100mm)
■点火系:WAKOテクニカル製LA700/CP1200/パワーエキスパンダー、三菱製デスビ改MoTeC仕様
■制御系:MoTeC M4、トラスト製VVC
■冷却系:ブリッツ製インタークーラー、セトラブ製オイルクーラー
■駆動系:亀有製強化クラッチ&超軽量フライホイール
■燃料系:R32GT-R用インジェクター流用
■サスペンション:亀有製車高調(F/R)8kg/mm
■タイヤ:ポテンザ(F)S007A 235/40R17 (R)RE050A 265/40R17
■ホイール:ボルクレーシングTE37V SL(F)17×9.5J -15 (R)17×10.5J -25
■インテリア:レカロ製SRⅢ×2脚、オートメーター製タコメーター、HKS製追加メーター(燃圧、ブースト)、大森メーター製排気温度計、PLX製A/Fメーター

【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 日産 フェアレディZ 2by2 Tバールーフ(全5記事)

関連記事:時代を突き進むL型チューンド!


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text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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