ラリー・モンテカルロ・ヒストリーク参戦の「パートナー」となった240Z|1970年式 ダットサン 240Z【1】

2018年版の凸型モンテプレートが輝くボンネット。純正ヘッドライトカバーや補助灯、バンパーもモンテ出場車を完全再現

       
「光陰矢の如し」とは、よく言ったもの。昨年2月「伊香保おもちゃと人形自動車博物館」館長、横田正弘さんとともにモンテカルロ・ラリーのクラシック版「ラリー・モンテカルロ・ヒストリーク2018」の興奮と感動を共有してから、あっという間に1年の月日が経過してしまったことになる。

【Zの名を残す者 1970年式 ダットサン 240Z vol.1】

周知のごとく、ダットサン240Zは今から47年前、1972年モンテカルロ・ラリーにて値千金の3位入賞を果たした名作。日本に帰国ののちは、日本各地に凱旋した。この凱旋展示を、たまさか故郷の前橋市内で見かけて以来、横田館長は長らくあこがれを募らせていたという。そして、青春時代以来の熱き思いを実現するかたちで、モンテカルロ・ラリー仕様の240Zを仕立て、ラリー・モンテカルロ・ヒストリーク参戦という偉業を成し遂げたわけだが、ここに「パートナー」となった240Zを改めてご紹介したい。

これまでにもお伝えしてきたとおり、この240Zは72年モンテ出場車の内外装を、ほぼ忠実に再現したレプリカ。日本最高の日産旧車オーソリティ「日産名車再生クラブ」のメンバーの協力を得て、座間にある「日産ヘリテージコレクション」にて徹底的なリサーチを行った素晴らしい成果でもある。

【画像15枚】凱旋展示を見て以来、長らくあこがれていたというモンテカルロ・ラリー仕様のダットサン240Z



>>「アルトーネン / トッド」に代えて、横田/大木としているのは、現行レギュレーションの要求によるもの。

>>オリジナルではマグネシウムのホイールだが、安全性を考えて現代のRSワタナベ8スポークを装着した

1970年式 ダットサン240Z(HLS30)

全長4136mm
全幅1630mm
全高1286mm
ホイールベース2305mm
トレッド前/後1356/1347mm
最低地上高165mm
室内長820mm
室内幅1390mm
室内高1075mm
車両重量1066kg
乗車定員2名
最高速度205km/h
エンジン型式L24型
エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
総排気量2393cc
ボア×ストローク83.0×73.7mm
圧縮比9.13:1
最高出力151ps/5600rpm
最大トルク20.1㎏-m/4400rpm
変速比1速3.59/2速2.25/3速1.42/4速1.000/後退3.66
最終減速比3.36
燃料タンク容量65L
ステアリング形式ラックアンドピニオン
サスペンション前後とも独立懸架ストラット・コイル
ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも175HR-14
発売当時価格3526ドル


初出:ノスタルジックヒーロー 2019年4月号 Vol.192
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1970年式 ダットサン 240Z(全3記事)

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【2】へ続く

text:HiromiTakeda/武田公実 photo:Ryota Sto/佐藤亮太 Cooperation:伊香保おもちゃと人形 自動車博物館

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