「このZに乗っているおかげでいろんなところで遊んでくれる仲間ができました」|1972年式 日産 フェアレディZ432-R【3】

多くの仲間を連れてきてくれた、Z432-R

       
DOHC24バルブのS20型エンジンを搭載したフェアレディZ432は、それ自体が特別なモデルだが、
そんなZ432に、さらにスペシャルなレース仕様が存在する。それがフェアレディZ432-Rだ。
本誌創刊3号に登場した、当時ですら極めて希少だった432-Rの現在を見てみよう。

【1972年式 日産 フェアレディZ432-R Vol.3】

【2】から続く

 さらに、オーナー自身がS30Zのオーナーズクラブ「S30Z CAR・JP」の会長として、日本各地で開催されるミーティングやイベントに参加している。多くの人々の目に触れているこの個体自体が、今や日本一有名な432‐Rといえるかもしれない。その後、本誌2011年10月号の表紙および巻頭特集にも登場。ボディサイドのラインなど、現在のスタイルに近い状態で掲載されている。 

 30年前はSR311ダットサンフェアレディやS54Aスカイラインを所有し、その後もハコスカGT‐Rや240Z‐Gにも乗っていたオーナーだが、結婚など環境の変化にともない、全て手放してしまったという。だが、この432‐Rだけは手放すと二度と出合えないであろうことから、絶対に手放さないと決めているという。

 「なにより、このZに乗っているおかげでいろんなところで遊んでくれる仲間ができましたから。手放したら人生が寂しくなっちゃう」、そう語るオーナーは、毎週のように高速道路にS20サウンドを響かせ、日本各地のZ仲間に会いに出かけている。



>> DOHCのS20型エンジンを搭載。標準でレース用のセルモーターが装着されている。


>> 【画像33枚】レース仕様にふさわしく、快適装備がことごとく削られているセンターコンソールなど。3連メーターの下にあるはずの送風口も埋められている


>> VOL.147/2011年10月号 7年前のS30フェアレディZの特集号にも、表紙と特集記事に登場。ボディサイドのラインはこの時点ですでに追加されている。






>> 本誌に初めて登場したフェアレディZ432-R(VOL.147/2011年10月号)






>> VOL.10/1988年12月号 新創刊3号はフェアレディ特集。ダットサンフェアレディから、S30ZやZ432、そしてもちろんZ432-Rまで、各世代のフェアレディを掲載。

1972年式 日産 フェアレディZ432-R(PS30-SB)

SPECIFICATION 諸元
全長 4115mm
全幅 1630mm
全高 1290mm
ホイールベース 2305mm
トレッド前/後 1355 / 1345mm
最低地上高 165mm
室内長 835mm
室内幅 1390mm
室内高 1070mm
車両重量 960kg
乗車定員 2名
最高速度 210km / h以上
登坂能力 tanθ 0.462
最小回転半径 4.8m
エンジン型式 S20型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量 1989cc
ボア×ストローク 82.0×62.8mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 160ps / 7000rpm
最大トルク 18.0kg-m / 5600rpm
トランスミッション型式 前進5段後退 1段
サスペンション前後とも ストラット・コイル
ブレーキ前/後 ディスク / ドラム
タイヤ前後とも 6.95-14-4PR
発売当時価格 150万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2018年8月号 Vol.188
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 日産 フェアレディZ432-R(全3記事)

関連記事:創刊のころに取材した、クルマとオーナーを訪ねる旅

関連記事: 旧車と共に歩んだ30年

関連記事:フェアレディZ


【1】【2】から続く

text:NOSTALGIC HERO/編集部 photo:ISAO YATSUI/谷井 功

RECOMMENDED

RELATED

RANKING