始まりは「音」! S20型エンジンのサウンドに魅了され始まったGT-Rライフ【1】1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R

オーナーも魅了された直列6気筒DOHCのS20型エンジンを搭載した1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R

       
【当時と同じ音を奏でるこだわりの1台 1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R vol.1】

 ひとくちにクルマが好き、旧車が好きといっても、その楽しみ方やこだわりポイントはさまざまだ。オリジナルを維持することにこだわる人もいれば、とにかく自分好みにカスタムしたい人、速さを求めてチューニングしようとする人など、旧車を楽しむ形は多彩だ。

このシルバーのハコスカGT-Rのオーナーのこだわりはなんといっても「音」だ。S20型エンジンのサウンドに魅了されたことから、オーナーのGT-Rライフが始まったのだという。

【画像16枚】あえて純正のスチールマフラーを装着したマフラーなど。ステンレス製マフラーなども試してみたが、好みの音から変わってしまうという。 GT-Rの特徴の一つでもある大容量燃料タンクが、ステンレス製に変更されているのが数少ないオリジナルからの変更点

PCG10スカイライン2000 GT-Rに初搭載された直列6気筒DOHCのS20型エンジンは、日産初の市販用DOHCエンジンであると同時に、レーシングエンジンの流れをくんだ、4バルブの専用エンジンとなっている。GT-R伝説を生み出した立役者であり、GT-Xなど他のハコスカではなくGT-Rにこだわる人が多いのも、S20型の存在が大きい。

DOHCによる高回転・高出力なエンジンと、機構そのものの魅力に加えて、サーキットでの活躍を思い起こさせるパワフルなエンジン音も、S20型の大きな魅力といえる。

GT-Rに出合う前には、直列4気筒DOHCの2T-G型エンジンの音が気に入って、TE27カローラレビンに乗っていたオーナーが、S20型のエンジンサウンドにたちまち魅了されたのも当然のことといえるだろう。


>>15年ほど前にエンジンをメンテナンスした際にエンジンルームも塗り直す。オプションのブレーキマスターバックも装着。エンジンやミッションに負担をかけない運転を心がけて素晴らしい状態を維持している。



>>キャブレターは純正と同じミクニ製ソレックスで、エアクリーナーやプラグコードも純正。



>>GT-Rの特徴の一つでもある大容量燃料タンクは、ステンレス製に変更されている。


1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(PGC10)


全長4395mm
全幅1610 mm
全高1385 mm
ホイールベース2640 mm
トレッド前/後1370/1365 mm
最低地上高160 mm
室内長1775 mm
室内幅1300 mm
室内高1120 mm
車両重量1120kg
乗車定員5名
登坂能力sinθ0.490
最小回転半径5.3m
エンジン型式S20型
エンジン種類水冷直列6気筒DOHC
総排気量1989cc
ボア×ストローク82.0×62.8 mm
圧縮比9.5:1
最高出力160ps/7000rpm
最大トルク18.0kg-m/5600rpm
変速比1速2.957/2速1.853/3速1.311/4速1.000/5速(OD)0.852/後退2.922
最終減速比4.44
燃料タンク容量100L
ステアリング形式リサーキュレーティング・ボール(ギア比18.5)
サスペンション前/後ストラット・コイル/セミトレーリングアーム・コイル
ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも6.45H14-4PR
発売当時価格150万円

【2】に続く

 
初出:ノスタルジックヒーロー2019年2月号 vol.191

 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(全3記事)

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photo:Makoto Inoue/井上 誠

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