3輪車から4輪へ、ダイハツの躍進とともにあったイタリアンデザインの2ドアGT【1】1968年式 ダイハツ コンパーノ 1000 GT

イタリアンデザインの2ドアGT

       
美しいベルリーナに搭載されたスパイダーのスポーティーエンジン。セダンスタイルながらホットモデルとして登場したコンパーノ1000 GTだ。優美なイタリアンデザインは当時の走りを忘れることなく、長きに渡ってオーナーとともに歩み続ける。

【1968年式 ダイハツ コンパーノ 1000 GT Vol.1】

 3輪車を製造していたダイハツが、4輪への進出を遂げたモデルがこのコンパーノ。1963年から1969年という短い販売期間だったが、その独特なスタイリングは強烈な印象を残している。特徴的なBピラー、せり出したテールライト、どこか一癖あるデザイン……。フェラーリなどの名作を残したデザイナー「ヴィニャーレ」の手によって、そのベースデザインが形作られ、ダイハツによって昇華されたというのもうなずける。まさに、イタリアンデザインの結晶といったところだ。

 デビュー当時、すでにモノコックボディ構造のクルマが存在していたが、商用車に多いはしご型フレーム構造を採用することで、強固なボディと拡張性のあるプラットフォームを手に入れた。バン、ベルリーナ(セダン)、トラック、スパイダー(オープン)とバリエーション展開できたのも、このフレームを採用したおかげといっていいだろう。そんな数あるバリエーションの中でも、異彩を放っているのが、オーナーが手に入れたコンパーノGTだ。

>> 【画像15枚】逆スラント形状のBピラーに装着されている特徴的なウインカーなど



>> フロントフェンダーに装着されるエンブレム。


1968年式 ダイハツ コンパーノ 1000 GT(F402)

SPECIFICATIONS 諸元
■吸排気系:ウエーバー40DCOE18、ファンネル自作、インテークマニホールドワンオフ、ステンレスタコ足φ30mm ■サスペンション:(F)KONIショック、(R)リーフスプリング加工 ■インテリア:シート生地張り替え ■タイヤ:FALKEN SINCERA155/65R13 ■ホイール:カンパニョーロ・エレクトロン101 13×5.5J -19


【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.021 2019年8月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1968年式 ダイハツ コンパーノ 1000 GT(全3記事)

関連記事:類は友を呼ぶ

関連記事:コンパーノ

text : KEISHI WATANABE/渡辺圭史 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス)

RECOMMENDED

RELATED

RANKING