水没したトヨタ2000GT。そのエンジンの中は果たしてどうなっているのか【2-2】ニッポン名車物語 復活編 第二話

第一話でも登場の前期型は、灯火類や内張りなどの細かい部品を取り外し、こちらもフレーム分離に備える

       
第一話ではエンジンを降ろした後エンジンルーム近辺の浸水状況が確認できた。今回そのエンジンはオーバーホールのために分解。中身がどうなっているか興味のあるところだ。そしてボディのほうも、フレームとの分離という大作業が始まっていた。

【 ニッポン名車物語 復活編 第二話 Vol.2】

【2-1】から続く

 第一話で車体から降ろされていたエンジンは、すでに分解作業が進んでいた。水没したエンジンの中が果たしてどうなっているのか、多くの方が心配していることだろう。しかし、いい意味で想像以上に、エンジン内には致命的なサビが発生していなかった。オイルの油膜がメタル類などエンジン内部を保護してくれていたのだ。このエンジンは経験豊かなメカニックの手で、完全にオーバーホールされることになる。

 今回は水没したのが川の水だったというのも不幸中の幸いだっただろう。これが海水だったら、エンジン内部は錆び付き、ブロックやクランクまで使用不可能となっていたかもしれない。

 整備工場では、今まさにボディとフレームとの分離作業が行われていた。腐食の状態を確認するためには、すべての部品を分解する必要がある。このような大変な作業も、手間をいとわず実行する。これがトヨタ2000GTを後世に残すということなのである。


>> 【画像19枚】第一話で紹介した白の前期型と一緒に水害を受けた赤の後期型のようすなど。こちらも同時進行で再生作業を行っている。すでにエンジン、ミッションは降ろされ、ボディはフレームとの分離を行っていた。レストアはここまで徹底してやるという、ビンテージカーヨシノの意気込みが伝わってくる

photo : NOSTALGIC HERO/編集部

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