今日で誕生56周年! 1967年5月16日発表/発売|後期でスピードアップしたリトラクタブルヘッドライトの開閉時間【トヨタ2000GTの前期と後期、その違い。外装編】

下が前期、上が後期のリトラクタブル・ヘッドライトのポップアップ状態

       


フロント周りのデザイン変化は最大の特徴



トヨタ2000 GTはリトラクタブルヘッドライトとフォグランプをコンビネーションさせた設定が特徴。前期型はヘッドライトもフォグランプも同径のものとなっている。ただフォグランプといっても、これらはヘッドライトと同様のもので、いってみれば4灯式ライトと考えたほうがいい。





そして後期型はフェイスリフトによるシャープで均整のとれた顔つきとしたことで、一回り小さなフォグランプが採用されている。そしてサイドバンパーの形状変更とコンビネーションランプの大型化も特徴。これは保安基準の変更に伴うもので、レンズもクリアからオレンジに変更されている。グリルのサイズ変更に伴い、後期型はオーバーライダーもワンサイズアップする。なお、グリル内にあったメッシュは後期型に採用されていない。




リトラクタブルヘッドライトは機構を変更



ヘッドライトは、前期型・後期型ともランプの種類もデザインも同様。違うのは、ライトアップするための機構の変更だ。前期型は一般的なモーター駆動でポップアップする。モーターの調子により個体差があった。トンネル内でライト点灯をしても、通過するまでポップアップしなかったなどの問題もあった。






後期型はマグネット使用した開閉タイプとしており、スピードをアップされている。



リフレクターは法改正に伴いサイズ変更



前期型のリアリフレクターは、車両法の改正前のために赤色の反射板だけでOKだったことから、サイド部分はメッキのまま。またマーカーのサイズが小ぶりとなっている。





改正後の後期型は、サイドマーカー自体が大型化している。サイド部分にも赤色の反射板が設置されている。これらは視認性を高めるために行われたもので、後期型はその対策のため大型化されたのだ。




フェンダーミラーは仕上げと機構を変更



フェンダーミラーは前期型はメッキ仕上げと黒の塗り分けだが、後期型は黒の塗装となっている。また前期型は先端部分のボルトで角度調整をする機構となっているが、後期型はこの機構が廃止され、簡単に手で調整できるようになっている。





前期型の構造は走行による振動などでズレを防止する対策のようだが、実際にはズレが生じることはなく、後期型では廃止されたとみていい。




テールランプは材質を変更



テールランプは赤色レンズのストップランプ、車幅灯、ウインカーを兼ねた設定と、クリアのリバースランプのコンビネーションとなっている。サイズ的には同様のタイプだが、レンズ自体の材質が異なる。前期型はガラス製を使用。





後期型はレンズ自体の材質がプラスチック製と変更されている。


>>【画像34枚】補器類やマネージメント系パーツは改良が施されていることで前後期の違いがあるエンジンルームなど



【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年4月号 vol.180
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

TOYOTA 2000GT Anniversary(全3記事)


関連記事: トヨタ 2000 GT

photo:ISAO YATSUI/谷井 功、RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス)

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