「エンジンとかブレーキに手を入れると、踏みたくなるでしょ?」|1968年式 トヨタ ハイラックス Vol.3

オーナーは、埼玉の板金塗装ショップに勤務しているため、クルマに関する作業のほとんどを自分でこなしている。「顔出しNG」というので、背中からのポーズでの撮影となったが、旧車が似合うワイルドな風ぼうの方だった。

       
21世紀、日本の街から消えてしまった小型ボンネットトラックだが、昭和の時代、仕事にプライベートに大いに活躍した働き者であったことに間違いはない。
そんな働くクルマにトヨタの名機「4A-G型」を積んだらどうなるか? 偉大なる昭和のトヨタのコラボ、お見逃しなく!  

【1968年式 トヨタ ハイラックス Vol.3】

【2】から続く

 昭和の初期から発売され、ダットサントラックに対抗すべく、トヨタから放たれたのがハイラックス。その最初期モデルをベースとするのが今回の1台。そのエンジンは4A-G型に換装されている。

【画像21枚】ムーンアイズから再販されたエンケイバハを履く足元など

「エンジンとかブレーキに手を入れると、踏みたくなるでしょ?  踏むと怖いんで、あんまり触ってないんですヨ(笑)」。オーナーはそういって笑う。ところが、撮影場所へと移動するときの素早い動きを見ていると、ノーマルのままでもかなりのポテンシャルがあることは理解できた。

 A型をカリカリにしているサニトラや、SR型や3S型に載せ換える高年式のミニトラックは多く見かけるが、ここまでのクラシックトラックにメスを入れる例は珍しい。だからこそ、大切に乗ってもらいたい。だからこそ、もっと速くなってもらいたいものだ。 

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オーナーは、埼玉の板金塗装ショップに勤務しているため、クルマに関する作業のほとんどを自分でこなしている。「顔出しNG」というので、背中からのポーズでの撮影となったが、旧車が似合うワイルドな風ぼうの方だった。



ムーンアイズから再販されたエンケイバハなど【写真21枚】



部品取りのAE86から4A-G型エンジン、ミッション、ハーネスをまるごと移植。ヘッドのポリッシュ化、マウントの作り直し、メンバーを切ってオイルパンを逃がすなどのモディファイが投入された。バッテリーをシートの後ろに移設したため、エンジンルームは全体的にスッキリとして見える。





タコ足は既製品を使わず、ワンオフものを使用。





カリーナの4A-G型搭載車から持ってきたラジエーターのおかげで、夏のドライブも快適なのだそうだ。


1968年式 トヨタ ハイラックス
SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:USテールゲート
オリジナルブラウンメタリックオールペイント、
ワンオフサンバイザー、
ミニ用ドアミラー、エンブレムスムージング、
鳥居&荷かけフックスムージング
● エンジン:4A-G型(ヘッドポリッシュ済み)、
3K型用オイルフィラーキャップ、マウント製作、
メンバー加工、カリ−ナ用ラジエーター流用
● 吸排気系:ワンオフスチールマフラー、
汎用エアインテーク、ワンオフタコ足
● 駆動系:ハチロク用プロペラシャフト加工
● 足回り:(F)ムーンアイズショックアブソーバー、
 (R)80系ハイラックス輸出用リーフ加工、
シャックル加工、
K BEEショックアブソーバー
● タイヤ:(F)トーヨートランパス 185/70R14、
(R)ナンカン195/70R14
● ホイール: エンケイ/
ムーンアイズ・バハ(F)14×6JJ、(R)14×6JJ
● 内装:グランツ製φ34mmステアリング加工
ワンオフバンジョー風ステアリング、
ワンオフスピードメーター針、
矢崎タコメーター、ダッシュパネルラメ塗り、
ハーストシフトゲート&ゴムカバー、
TRDクイックシフト、ラットフィンクシフトノブ、
ムーンアイズアクセルペダル、
ワンオフアルミプルハンドル、シートカバー


初出:ノスタルジックスピード 2016年 7月号 vol.010(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1968年式 トヨタ ハイラックス(全3記事)

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text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : RYUUSEI WATABE/渡部竜征

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