洛東荷役 屈強堅固な造りボディを中心にこだわりアートが見せる機能美

110cmのアルミアオリとビッシリと並べられた蝶番でマッチョなスタイルを創出。

       


三菱ふそうファイターのクレーン車をベースに、仕事車らしい硬派なクルマに仕上げた。増t仕様+根太上げにより通常よりかなり高い位置に設置された荷台は、110cmのアルミアオリを採用した造りボディ。大型ガゼットや多数の蝶番、マーカーなどを配置し、ディテールもハイレベルな完成度だ。さらに中山看板が腕をふるった力強いペイントで、硬派なイメージを決定付けている。

キャブパートにおいてもその硬派なスタイルは継承され、働くクルマを感じさせるたくましさに満ちている。メッキ&モールをセンスよくあしらい、一見ベストワンファイターとは思えない顔付きを演出。シャープなラインが引き立つ、個性あふれるフロントマスクへと変貌を遂げている。そしてキャブボトムを飾るキャデラックバンパーが、重量感とアグレッシブなムードを強調する。あえてモノトーンとしたバンパーアンドンも、硬派なイメージを強調するナイスチョイスといえるだろう。フォグランプ類は’80年代に流行したマーシャル製を採用。レアアイテムの採用で、パーソナリティをさりげなく強調する演出もさすがだ。

トップパートはバイザー、ミラーステーともにメッキ仕様を採用。オーソドックスなデザインながら、素材の良さで個性をアピールする。菱抜きとスリットをあしらったディテールデザインも、仕事車らしいスッキリとした印象を与える。また鳥居前面、燃料タンクなど周りのパーツが映り込む部分にウロコステンレスを採用しているが、これはどの角度からみてもクルマが美しく見えるための手法だ。こうした複数の素材をあえて使い分けたクルマ作りは、こだわりとズバ抜けたアートセンスの表れである。

【写真6点】仕事車らしい硬派さと中山看板の力強いペイント。

カミオン2010年9月号トップアートをもとに再構成

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