渡月丸 独創性とセンスとバランスの三拍子がそろった硬派な三菱ふそうスーパーグレート

児島青果輸送に所属し、輸入青果を積んで関西・中国エリアを走る三菱ふそうスーパーグレート。仕事車軍団の丸美グループにも名を連ねるこの青果便は、仕事での実用性をスポイルすることなく、オーナーが理想とするスタイルを追求した秀作車だ。

       



スカイブルーメタリックとクリーム色のツートーンで塗り分けたキャブ周りには、前面にエメラルドグリーンの名文句アンドンを収めたメッキのキャデラックバンパーをはじめとして、同じく前面にイエローのマーカーを並べた平型バイザー、丸棒をあしらったミラーステーなど、小ぶりながらも秀逸な出来映えを誇る高精度パーツをバランスよくラインナップ。

また、仕事車らしさをアピールする運転席側ドアの“航路”の文字&“宝船”のペイントほか、キャブ側面に組み合わせた安全窓や寝台窓は、名匠の白銀社が手腕をふるった秀作品で統一している。

さらに、フロント前面に配したふそうタイプの小型バスマークや、ウロコステンレスでこしらえたヘッドライトバイザーなど、古き良き時代のアート車にオマージュを捧げるレトロなアイテムのかずかずも、特筆に値するビューポイントだ。

一方の箱周りは、“児島青果輸送”の社名や“濱”の屋号など、丸美グループではおなじみの中山看板が筆を執った文字ペイントが迫力満点で、“水乃都⇔港町⇔日本海⇔瀬戸内”と、仕事で頻繁に訪れる場所をつづったフェリーを彷彿させるアクセントが魅力的だ。

なお、以前は屋号を描いていたリア観音扉は、中山看板の手により“美人画”へとリペイントされている。「アート・トラッカーは自分の天職です」と語るオーナー。相棒とともに過ごすアートライフは順風満帆だ。

【写真6点】秀逸な出来映えを誇る高精度パーツをバランスよくラインナップ。

カミオン2008年7月号トップアートをもとに再構成

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