カーデザインの巨人たち①【5】16歳で足を踏み入れたカーデザインの道。「イタリアンの鬼才」ミケロッティの歩みとは

プリンス スカイラインスポーツ

16歳でカーデザインの世界に飛び込んで以降、世界中の数々の名車のデザインを手掛けてきた鬼才ジョバンニ・ミケロッティ。日本車デザインの黎明期に彼が残した先進的なスタイリングのクルマたちは、後の日本の自動車デザインに大きな影響を与えたのだ。

【カーデザインの巨人たち① Vol.5】

ミケロッティは、イタリアに送られたシャシーをベースに、クーペとコンバーティブルの2台のプロトタイプをデザイン。60年11月に開催された第42回トリノショーで初披露され、流麗なヨーロピアン・スタイルをまとった先進的なデザインで、海外でも多くの話題を集めた。 

そんなミケロッティがカー・デザインの世界に足を踏み入れたのは、1937年、16歳のころであった。カロッツェリア・スタビリメンディ・ファリーナに見習いデザイナーとして採用されると、すぐに才能を発揮し、正規デザイナーの地位を与えられる。

そしてイタリアの自動車デザインの父とも言われるマリオ・レヴェッリの目に止まり、やがてスタビリメンディ・ファリーナのチーフデザイナーに抜てきされることとなる。その後、47年にミケロッティは独立。自身で生産工場を持たないフリーランスデザイナーの先駆け的な存在となった。

【画像14枚】「イタリアの鬼才」ジョバンニ・ミケロッティが生み出した美しいデザインのクルマたち


>>ウインカー用の橙色のレンズを最初から組み込んでいるクルマは、当時はごくまれだった。

【6】へ続く

初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

カーデザインの巨人たち①(全5記事)

cooperation:日野自動車

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