「よろしくメカドック」SPLインタビュー【3】次原先生が専門学校で学んだ裏付けがあるから、メカドックは面白い

これは、以前ファンからもらったファンレターに入っていたもの。スーパーカー消しゴムは、メカドック仕様になっている。

それまでのクルマ漫画とは異なる、チューニング系クルマ漫画の草分け的存在として知られる『よろしくメカドック』。連載が終わってから30年以上たった今でも、ハチマル車ファンたちに語り継がれている名作だ。ここでは、『よろしくメカドック』の生みの親・次原隆二先生のインタビューをお届けする。

【「よろしくメカドック」次原隆二スペシャルインタビュー Vol.3】

【画像14枚】クルマ漫画を代表する名作のひとつ「よろしくメカドック」の生みの親、次原隆二先生
ただ先ほどお話しした通り、クルマの知識はあったけどチューニングの知識はそんなになかったので、いろいろと人に聞いたり本で勉強したりしましたね」。

当時の流行を敏感に察知し、いち早くチューニングという題材を取り入れたようだ。

また、ところどころでクルマの紹介やメカのウンチク、「Dr・風見のメカ教室」といったコーナーが設けられていたが、クルマ好きの少年たちが読むことを考えると、楽しいだけではなく、学ぶことができる漫画だと感じた。

「べつに意識してやったわけじゃないですが、単純に自分自身が専門学校に行ってクルマの構造を知り、面白かったので、人に伝えたかったってことなんでしょうね」。

メカドックの特徴は、先生が専門学校で学んだことに基づいて描いているということ。つまり、うわべだけの解説ではなく、ちゃんとした裏付けがあっての内容なのだ。ただ、先生はこうも付け加えた。

「だけど恥ずかしいことに、机上の空論なんですよね。実際に整備士として働いたことはないので、ちょっと恥ずかしいんです」。

次原隆二(つぎはら りゅうじ)

1958年福岡県生まれ。80年に週刊少年ジャンプの『暴走ハンター』でデビュー。82年には同誌で『よろしくメカドック』の連載を開始。クルマ好きの少年たちから絶大な支持を集めた。代表作として、『日本国初代大統領 桜木健一郎』『ロードランナー』『レストアガレージ251車屋夢次郎』『内閣総理大臣 桜庭皇一郎』などがある。


>>主人公の風見潤は、爽やかな青年だがクルマに対してはアツい男。驚愕のチューニングを実行し、ライバルたちをアッと言わせてきた。

【4】へ続く

初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

「よろしくメカドック」次原隆二スペシャルインタビュー(全5記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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