トヨタ1600GT GT4【6】エンジンや駆動系はOHを施し絶好調! 今も保存している「伝家の宝刀」とは?

オーナーである旧車ショップ「クラブスポーツ」の古泉晃代表

コロナ1600をベースに開発されたトヨタ1600GT。ここで紹介するのは、岡山にある旧車ショップ「クラブスポーツ」の古泉晃代表のオーナーカー。ロータス、ポルシェ、フェラーリなど、世界の名だたるスポーツカーを乗り継いだ末にたどり着いた今の愛車。古泉さんは「走らせる面白さは、文句なく一番」と断言する。

【1967年式 トヨタ1600GT GT4 Vol.6】

【画像23枚】アルミ製の燃料タンクをトランクルームのほぼ中央にセット。重量バランスを考慮したレイアウトだ。容量は30L。タンクの上側に三つ葉製の電磁ポンプが取り付けられている

足まわりは、ショックをフロントはコニ、リアはTRDの8段に交換。フロントブレーキはSFR311用キャリパーと14インチディスクで強化されている。

「エンジンや駆動系はしっかりOHされていて、不安を感じるところはないです。街乗りを考え、レーシングカムを交換するなどデチューンされた部分はありますが、ストリートでは今の仕様がベスト。4速2000rpmで走れる扱いやすさは捨てがたい」

そうはいうものの、その昔、ボートレースに参戦していたほどのスピード狂でもある。今も温存してあるレーシングカムをサーキットで体験してみたいとも話す。

「4000rpm以下は使えないという伝家の宝刀。スピードに目がついて行けるうちに、一度はね(笑)」


>>フロントのロワアームを延長し、キャンバー角をかせいでいる。ショックはコニのスポーツモデルをセット。スタビライザーもレース用強化品に交換してロール剛性を高めている。コーナリングに照準を合わせたセッティングだ。 


>>フロントブレーキはSR311フェアレディ2000のキャリパーを流用し強化。ローター径は14インチにキャパシティアップしている。


>>リアのブレーキはアルフィンドラムで強化。フェードを抑え、利きを高める。軽量なアルミ製のためバネ下荷重を軽減できるのもメリットだ。
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主要諸元 SPECIFICATIONS
1967年式 トヨタ1600GT GT4

■ボディ:アルミ製ボンネット&トランク、アクリルウインドー(左右、リア)、レース用安全燃料タンク
■︎エンジン:9R型(1740㏄)、ハイコンプピストン
■吸気系:ソレックス44PHH
■︎排気系:φ42.7mmタコ足+φ50mmマフラー
■点火系:セミトランジスターイグニッション
■冷却系:レース用オプションオイルクーラー+オイルポンプ追加
■駆動系:純正4速、LSD
■︎サスペンション:(F)コニ、強化スタビ、延長ロワアーム (R)TRD+レース用
■︎ブレーキ:(F)SR311用キャリパー+14インチディスク (R)アルフィンドラム
■タイヤ:ヨコハマ アドバン・ネオバ 185/60R14
■︎ホイール:RSワタナベ F:6.0J×14 6.5J×14
■︎インテリア:オートルック・ バケットシート、4点式ロールバー

【5】から続く

初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1967年式 トヨタ1600GT GT4(全5記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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