圧倒的な速さを誇ったGT-R軍団の中でも、注目の的となったグループAのスターたち|ユニシアジェックス スカイライン【1】

この車両はグループAに参戦していたそのもの。ハセミモータースポーツに保管されている。

       
【ユニシアジェックス スカイライン vol.1】

速さの星野一義か、安定感の長谷見昌弘か……。1990年から93年の4年間に開催された全日本ツーリングカー選手権グループA。圧倒的な速さを誇ったGT-R軍団の中心的存在であり、ファンの興味の的となったのがこの2人だった。

4シーズン、長谷見と星野はシリーズチャンピオンを2回ずつ分け合った。その内容を見ると、全29戦のうち、勝利数は星野の15回に対して長谷見は7回。一方、リタイヤ数は長谷見がわずか2回に対して、星野は5回を数える。ここからも2人のキャラクターが分かるだろう。

さて、90年3月。シリーズ開幕戦に並んだGT-Rは2台。星野が乗るカルソニックと長谷見が乗るリーボックだ。この年はカルソニックにチャンピオンの座を譲るが、翌91年は長谷見の持ち味が光り、優勝3回、2位2回という抜群の安定感でリーボックがチャンピオンを奪取した。

【画像13枚】1990年から93年まで、最強軍団GT-Rの中でも特に注目を得た2人がいた。タワーバーの形状が異なる程度で、ライバルであるカルソニックとの違いは少ない。公称スペックは580psオーバーと言われているというエンジンルーム





>>アツギユニシアと日本電子機器(ジェックス)が93年の3月に合併したことを受け、92年のJECSスカイラインからユニシアジェックス・スカイラインとなった93年シーズン。それに伴いカラーリングも変更され、特徴的なオレンジと白となった。93年は第4戦の鈴鹿で優勝を飾っている。チャンピオンゼッケンの「1」を付けた最後のR32GT-Rが、このユニシアジェックス・スカイラインだ。



ユニシアジェックス スカイライン

全長×全幅×全高(mm) 4545×1755×1320
ホイールベース(mm)  2615
トレッド前/後(mm) 1610/1530
車両重量(kg)  1260以上
エンジン型式  RB26DETT型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2568
最高出力(ps) 580〜630
最大トルク(kg-m) 65.0以上
タイヤ 265/700R18(前後とも)


【2】へ続く


初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ユニシアジェックス スカイライン(全2記事)

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TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : AKIHIKO OUCHI/大内明彦

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