エントリーネームを変えながら、人気と実力で活躍を続けたアドバンカラーのGT-R|STP タイサン GT-R【2】

数々のレーシングマシンに採用されてきたアドバンカラーは、GT-Rにもよく似合う。フロア下にはエアジャッキが顔をのぞかせる。

【STP タイサン GT-R vol.2】

アドバンカラーのGT-Rがサーキットに姿を現したのは、1991年のこと。当時は「タイサン・クリッパーGT-R」としてエントリー。土屋圭市のパートナーは、故・高橋健二だった。

そして、高橋国光/土屋圭市組となったのは92年から。エントリー名も「タイサンSTP GT-R」に変更。同年は善戦するものの、第6戦の筑波サーキットで行われたレース・ド・ニッポンの2位が最高リザルトだった。そして翌93年は、再びエントリー名を変えて「STPタイサンGT-R」に。同年は9戦中4回リタイヤを喫するも、第2戦大分阿蘇レーシングパーク(現オートポリス)で念願の初優勝を飾ったのである。

こうしてエントリー名を変えながら活躍したアドバンカラーのGT-Rは、人気と実力を兼ね備え、今でも多くのファンに愛されている。

【画像12枚】当初は「タイサン・クリッパーGT-R」としてデビューしたが、高橋国光/土屋圭市組となり、エントリー名も変更した


>>エンジンは基本的にグループA参戦車両すべて同じ。しかし前ページのカルソニックとはインダクションボックスが異なり、カーボン製で「NISMO」のロゴが入る。また、タワーバーも未装着。


>>純正のダッシュボードが残っているため、市販車の面影が残るインパネ。ステアリングはニスモで、キルスイッチはダッシュ右下のエアコン吹き出し口にうまくインストールされている。


>>この車両はセンターコンソールが途中で切断されており、アテーサE-TSなどのスイッチ類が設置されている。


STP タイサン GT-R

全長×全幅×全高(mm) 4545×1755×1340
ホイールベース(mm)  2615
トレッド前/後(mm) 1610/1530
車両重量(kg)  1260
エンジン型式  RB26DETT型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2568
最高出力(ps/rpm) 550以上/7600
最大トルク(kg-m/rpm)50.0以上/6000
タイヤ 265/700R18(前後とも)

【1】から続く

初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

STP タイサン GT-R(全2記事)

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