「こうしたクルマの楽しみ方もある」のんびりとして、美しいクラッシックカーラリー|1972年式ポルシェ911T in ラリーヨコハマ【2】

インパクトブルーのポルシェ911Tでラリーヨコハマに参戦したナナミ<真子>とサヤカ<沙雪>

【1972年式ポルシェ911T in ラリーヨコハマ  Vol.2】

【1】から続く

 当日受付で初めて知るコース、そして順位を決めるPC(ライン踏み競技)。私たちは初参戦ながら、競技に参加するからには上位に行きたい! と鼻息荒くコースを読み解き、ライン踏み競技の作戦を立案。そこでライバル車をのぞき込んでみると、何やらコンピューターのような機械がついてることに気が付いた。ライン踏み競技ではスタート位置で初めて距離と、そこまでを何秒で行かないといけないかを知らされる。単純な競技だが、1/1000秒を争う世界であり、参加車両は特別なセンサーを搭載。そうした設備を持っていない私たちは、キッチンタイマーを5個並べた板を用意。さすがに1/1000秒を戦うには正確さにかなり疑問はあるが(笑)、最終的には57位で競技を終え、「キッチンタイマーでその成績は立派だよ!」とベテラン参加者の方々にほめられた。

 このライン踏み競技以外は、ルートを順序を追って走る必要はあるものの、時間内にチェックポイントに着かないといけないわけでもなく、自由に休憩をしたり、のんびりとドライブができる優雅な競技。何台ものクラシックカーが並んで走っていると、コースのすべてが絵になり、とても不思議で感動的。ランチ会場の駐車場もまるでミュージアム! 街中では子供たちがクルマを指さし「かわいい!」、「カッコイイ!」と叫ぶ。普段はサーキットで走る機会が多い私にとって、「こうしたクルマの楽しみ方もあるんだなぁ」と大変新鮮な喜びを感じた、優雅で素敵な2日間だった。

>> 【画像9枚】緑の芝生に並ぶ参加車両は、まるで絵葉書のよう



1972年式 ポルシェ 911 T

SPECIFCATION 諸元
全長 4147㎜
全幅 1610㎜
全高 1320㎜
ホイールベース 2271㎜
トレッド前/後 1360 / 1342㎜
車両重量 1110kg
エンジン型式 911 / 57型
エンジン種類 空冷水平対向6気筒SOHC
ボア×ストローク 84.0×70.4㎜
総排気量 2341cc
圧縮比 8.5:1
最高出力 130ps / 5600rpm
最大トルク 20.0kg-m / 4000rpm
ステアリング形式 ラック&ピニオン式
サスペンション 前マクファーソンストラット+トーションバー / 後トレーリングAアーム+トーションバー
タイヤ前後とも 165HR15



塚本奈々美(現・塚本ナナミ)



ポルシェカレラカップ、GR86/BRZレース、D1レディースリーグに参戦する「美しすぎるレーシングドライバー」。http://nana-jkb.com/



初出:ハチマルヒーロー 2016年 9月号 vol.37
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式ポルシェ911T in ラリーヨコハマ (全2記事)

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【1】から続く

text & photo:NANAMI TSUKAMOTO/ 塚本奈々美(現・塚本ナナミ)

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