2代目シビックモデル末期の追加グレード。車名の「S」の字はサンルーフのS【1】1983年式 ホンダ シビック カントリー S

1981年10月の改良でフロント回りの意匠を変更。ヘッドライトが丸形から角形に

       
【RVブームへの序曲となったクルマたち 1983年式 ホンダ シビック カントリー S   Vol.1】

 セダンのルーフ後端を伸ばし、リアゲートを設けることで積載性を高めたワゴンボディ、いわゆるステーションワゴンの歴史は古く、1950年代にまでさかのぼる。しかし、当時は人が乗るためのセダン、荷物を積むためのバンという認識が強く、商用として使用されるケースがほとんど。車名にワゴンの名が付けられたのは、1960年に登場したブルーバードのエステートワゴンが最初。その後2代目クラウンのステーションワゴンやセドリックワゴンが登場するが、広く普及はしなかった。

 その流れが変わり始めたのは1970年代後半。この頃にはクルマはより大衆的となり、ユーザーニーズやカーライフ、趣味・嗜好が多様化。アウトドアレジャーに積載能力の高いライトバンを使用するユーザーが多くなっていく。こうした状況を見て、各自動車メーカーはより乗用車に近いワゴンをリリースしていくようになると同時に、小型車へもその流れを広げていった。

>> 【画像19枚】初代シビックSB1用に交換されたステアリングホイールなど。「ウッド部分は自分で磨いてキレイにしました。ところどころ磨きすぎちゃいましたけど」とオーナー




モデル末期の1982年9月に追加されたグレードのカントリーS。「S」は標準装備のサンルーフを意味する。スモークガラスのサンルーフは脱着式で、取り外すとディフューザーが立ち上がる。また、チルトも可能なほかシェードも付く。







1983年式 ホンダ シビック カントリー S (WD)

SPECIFICATIONS. 諸元
全長×全幅×全高(㎜) 4.085×1.580×1.380
ホイールベース(㎜) 2.320
トレッド前/後(㎜) 1.360  /  1.380
車両重量(㎏) 870
エンジン型式 EM型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1,488
ボア×ストローク(㎜) 74.0×86.5
圧縮比 9.3:1
最高出力(ps / rpm) 80 / 5,500
最大トルク(㎏-m / rpm) 12.3 / 3,500
変速比 1速 2.047 / 2速 1.370 / 3速 0.969
後退 1.954
最終減速比 3.105
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ディスク
リーディングトレーリング
タイヤ 155SR13(前後とも)
発売当時価格 108.1万円


【2】に続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年 9月号 vol.37
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 ホンダ シビック カントリー S  (全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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