いすゞからはキュートな2シーター・スポーツがステージに。三菱はどこよりも多く参考出品車を出典、デボネアも登場!|第26回 東京モーターショー1985 三菱・いすゞ編

タルガトップのミッドシップ・フルタイムAWDの「COA-II」

       
東京モーターショーに出展されたコンセプトカー&ショーモデル

【第26回 東京モーターショー1985 三菱・いすゞ編】

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【三菱ブース】
 ライバルより多くの参考出品車を展示していたのが三菱である。乗用車だけで10台ものニューカーを展示した。そのなかで最も目立っていたのがMP‐90Xだ。1990年代の自動車のあり方を提案したコンセプトカーで、電子制御の横滑り防止装置や4輪操舵の4WSを採用している。また、自律航法に加え、GPSを用いたナビシステムを搭載していたことも注目された。エクステリアは個性的なデザイン。自慢は優れたエアロダイナミクスで、ポリカーボネート製の軽量ボディのサイド面をスパッツで覆い、空気抵抗係数はCd=0.22を達成した。駆動方式は前輪駆動のFF。パワーユニットはミラージュの1.3L直列4気筒SOHCを搭載。これに4速ATを組み合わせている。ダウンサイジングの先駆けだ。


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量産車のハイライトは、発売を前に参考出品された2代目のデボネアだ。FF化され、1986年初夏に発売された。ショーカーでは1990年代のリーダーを目指して送り出した、ハイメカてんこ盛りの「MP-90X」がハイライト。


【いすゞブース】
自動車御三家のひとつ、いすゞも頑張りが目立った。COA‐IIはミッドシップ方式を採用したキュートな2シーター・スポーツだ。エンジンは1.6Lの直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボと2Lの自然吸気DOHCを設定している。駆動方式はセンターデフ式のフルタイムAWDだった。エクステリアではキュビン部分のルーフを取り外し可能なタルガトップとしたことが注目ポイントだ。



いすゞはピアッツァのコンバーチブルやセラミックディーゼルターボなどのほか、タルガトップのミッドシップ・フルタイムAWDの「COA-II」を出品した。エクステリアには3代目ジェミニの香りが漂う。エンジンは1.6Lに拡大した直列4気筒DOHCターボと2.0LのDOHCだ。


初出:ハチマルヒーロー 2016年 7月号 vol.36
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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【1】から続く

text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo : JAMA/一般社団法人 日本自動車工業会

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