「ハコ」をテーマに大集合! 到底すべてを運び込むことはできない日産のレーシングカーたち【1】NISMOフェスティバル 2017

最終コーナーを駆け上りメインストレートに向かう高橋国光のケンメリGT-Rコンセプト。本来、走行系はノーマルの車両だったが現在はレース仕様に作り直されている。S20型エンジンの咆哮はツーリングカーであることを意識させない刺激的で快感を伴うイイ音だ

       
今回は「ハコ」が大集合。圧巻はヒストリックGT-Rに高橋、北野、長谷見が搭乗

【イベント振り返り2017 NISMOフェスティバル 2017年11月26日 Vol.1】

 オフシーズンモータースポーツイベントの先頭を切って、恒例のニスモフェスティバルが11月26日に富士スピードウェイで開催された。

 このイベントの最大の特徴は、なんと言っても日産/ニスモが所有するレーシングカーの数が豊富なことで、毎年テーマを決めて出展するものの、到底すべての車両を運び込むことはできず、逆に「今年は何が見られるのか?」と心待ちにするファンの期待をあおるかたちになっているほどだ。

 さて、肝心のイベント内容だが、運び込まれた車両を見ると、今回は「ハコ」がテーマとなっていた。

 日産の場合、ひと口にハコと言っても相当数の競技モデルがあり、テーマのくくり方をどうするのかに関心はむいたが、見れば一目瞭然、スカイラインが主体となっていた。それもGT-Rを軸とする車両構成だった。

>> 【画像34枚】ル・マンに遠征したLM仕様が異色のGT-Rとして出走! 前はクラリオン号(鈴木利男)、後ろはテレビ朝日号(近藤真彦)

 すでによく知られるように、初代C10系GT-Rのレース仕様車で現存するモデルはなし。しかし、よくしたもので、いくつかのチューニングショップが、当時の車両を再現したモデルを製作。今回は1971年日本グランプリ参戦時の長谷見昌弘車(緑)と1972年GC第3戦、富士インター200マイルレースのスーパーツーリング部門に参戦した北野元車(赤)の2台が登場。ちなみにこの北野車は、ワークスGT-Rによる最後の勝利だった。

 往年のGT-Rがカムバック、という光景だったが、それぞれの車両に当人が乗車するというサプライズがあった。さらに、デモランではこの2台が絡んで走り、詰めかけたファンを大いに喜ばせていた



>> 1972年後期仕様と1971年仕様、2台のGT-Rがランデブー走行。GT-Rは1972年の日本グランプリ以降、空気抵抗を考えオーバーフェンダーがボディ体型風に変更された。こうしてテール・トゥ・ノーズの状態で周回を重ねる様子は当時をほうふつとさせる。





>> 1972年後期仕様と1971年仕様、2台のGT-Rがランデブー走行。GT-Rは1972年の日本グランプリ以降、空気抵抗を考えオーバーフェンダーがボディ体型風に変更された。こうしてテール・トゥ・ノーズの状態で周回を重ねる様子は当時をほうふつとさせる。



【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2018年2月号 Vol.185
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

NISMOフェスティバル 2017年11月26日(全2記事)




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text:AKIHIKO OUCHI/大内明彦 photo:AKIHIKO OUCHI/大内明彦、NOSTALGIC HERO/編集部

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