ショートノーズのケンメリ・セダン【2】取材当時27歳「カッコいいから、ショートノーズを買った」｜1973年式 日産 スカイライン 1600 スポーティ GL

【1973年式 日産 スカイライン 1600 スポーティ GL　Vol.2】

【1】から続く

　今回の貴重な個体のオーナーは27歳の若さであり、「ケンメリのサーフィンラインの美しさにほれて、購入しました」とその理由を話してくれた。

　杉本さんはタイヤショップの販売員で、運転免許を取得以来、すでに7台のクルマを乗り継いでおり、ケンメリの前は310サニーを所有していた。すでに旧車乗りとしての下地はできていたわけだが、なぜケンメリの4気筒モデルに目が向いたのだろう。

「プリンスのG型4気筒搭載車は、日産のL20型6気筒搭載車よりよく走ると聞いたので、それが本当かどうか自分で確かめてみたかったんです」
　という、何ともマニアックな答えが返ってきた。しかしその感想を聞くには、少し時間がかかりそうだ。というのは購入してからまだ日が浅く、遠乗りとしては滋賀県で行われた旧車イベントに参加しただけで、まだまだ走り足りない状態なのだ。

「会社の社長に『なんでショートノーズを買ったの』と聞かれて、『カッコいいからです』と答えたら、『分からん』と返されました（笑）」
　この先、何十年と乗り続けてほしい。






>>【画像23枚】AMラジオと空調コントロールスイッチが、ひとつのパネルにまとめられているコックピットなど




スポーティGL専用の木目をあしらったインテリアが、豪華さを演出する。同グレードだけに上下に40mmの調節が可能なチルトステアリングが標準装備される。




丸形3連メーター。左からタコ、スピード、水温&燃料のコンビ+各種パイロットランプ。ちなみにスポーティ・デラックスとスタンダードにはタコメーターが装備されない。




スポーティGLには、トリコットクロスを配したバケットタイプシートを前席に装着。シートベルトは、自動巻き込み式のオートリトラクターを採用する。





エンジンのシリンダーを中央にして、吸気系と排気系が左右に分かれるクロスフロー・レイアウトを採用しているG16型エンジンを搭載。

OWNER’S  VOICE／勤務先のアイキャッチカーになっていたケンメリ

「これからも基本的にオリジナルの姿を維持していけるように頑張ります」と取材当時話したオーナー。20代の若さで、旧車乗りの心意気をしっかりと理解しているところが素晴らしい。今後は「アルミホイールを探して、マフラーを交換して、クーラーをつけたいです」と、夢はふくらむ。



タイヤガレージ福井
〒910-0843　
福井県福井市西開発1-2510
TEL & FAX0776-53-2031
営業時間 9:00~19:00
定休日:日曜・祝日

1973年式 日産 スカイライン 1600 スポーティ GL（C110）

SPCIFICATION 諸元
全長 4250mm
全幅 1625mm
全高 1405mm
ホイールベース 2515mm
トレッド前/後 1350 / 1340mm
最低地上高 165mm
室内長 1790mm
室内幅 1355mm
室内高 1135mm
車両重量 995kg
乗車定員 5名
最高速度 160km / h
登坂能力 tanθ0.48
最小回転半径 5.0m
エンジン型式 G16型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1593cc
ボア×ストローク 85×70.2mm
圧縮比 8.5:1
最高出力 100ps / 6000rpm
最大トルク 13.8kg-m / 4000rpm
燃料供給装置 ツーバレルキャブレター
燃料タンク容量 55L
変速機 前進4段 / 後退 1段
変速比 1速 3.657 / 2速 2.177 / 3速 1.419 / 4速 1.000 / 後退 3.638
最終減速比 4.111
ステアリング型式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 ストラット式独立懸架 / リーフスプリング
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.15-14-4PR
発売当時価格 74.7万円


初出：ノスタルジックヒーロー 2017年10月号 vol.183
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1973年式 日産 スカイライン 1600 スポーティ GL（全2記事）

関連記事：ケンメリ クロニクル

関連記事： スカイライン



【1】から続く