それぞれそれなりの旅のひとコマ|スバル360で素敵探検 大貴 誠のレディーバードの旅 第36回 後編(前編・中編)

       
大貴誠がいちばん好きな花は「椿」。
その椿がいっぱい咲いているところに行こう! と出かけてみたら……。
【スバル360で素敵探検 大貴 誠のレディーバードの旅 Vol.36 後編】

中編から続く

 ということで、満開の椿とレディーバードという絵は幻に終わったわけですが、椿が咲いてないなら椿が咲いてるはずだったところを走りまわり歩き回ったら、また違うものに出会う、見つかる、わけです。なにしろ「転んでもタダでは起きない大貴誠」なので。

 椿が咲いてないことがきっかけになって椿寺の奥さんといろいろな話をしたり、椿の名所で椿に振られてボーゼンと見てた景色に突然、大好きな路面電車が走ってきたり、いつものようにレディーバードがきっかけで道行くご婦人と(ご婦人なのが今回は珍しかった!)クルマ談議になったり。椿ラインを走っていて、道を譲った二輪のライダーが、サッと手をあげてさりげなくお礼をしてくれた、そのスマートな仕草に感激したり。そんなことで花が少なかったことなんかふっとび、「人間がどのように振る舞えば媚びない美しさを身につけることができるか」なんてところにまで考えが深まって、さらに迷路にはまりこんだりするのも楽しがる大貴誠。そんなのも終わってみればいい旅です。まあ、微妙な食べ物屋で微妙な思いをするのも、まあそれなりの旅のひとコマみたいな気持ちで、笑い話にもできるというものです。

>>【画像24枚】湯河原から箱根に抜ける「椿ライン」など



●椿寺
身延山湯河原別院。おお、ここも日蓮ゆかりのお寺。1970年から椿を集めはじめ、今ではすっかり「椿寺」で有名になっています。小高い山のてっぺんにあって、長い石段しか登る手段が見当たらない……。お寺に電話をしたら「軽自動車なら上がれるかも……とっても細くて急坂なの。少し前にタクシーが落ちたので気をつけて」と言われて教えられた細道を上がる。やっとの思いで上ってみたら椿の花は……。お寺の奥さんが「今年は花が少ないわー」と気の毒がって熱いお茶とオヤツを振る舞ってくれました。しばらく奥さんとのんびりお話をしてから、椿の絵馬にお願いを書いて奉納してきました。椿のおかげでいい出会いだったなあ。



初出:ノスタルジックヒーロー 2016年12月号 Vol.178
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

スバル360で素敵探検 大貴 誠のレディーバードの旅 Vol.36(全3記事)

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前編・中編から続く

text: RUEKA AOKI /青木るえか photo: RUMI MATSUSHITA /松下るみ

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