セダンにだけ設定されたゴールドメタリックのボディ。昭和46年11月13日登録のワンオーナー|1971年式 日産 スカイライン 2000 GT

カタログで「フライトスコープ」とうたわれたメーター回り。スピードメーターは240km/h、タコメーターは8000rpmまで目盛られている。撮影時のオドメーターは91687kmだ。

       
1957年4月、プリンス自動車工業は新型車プリンススカイラインを発売した。それから60年、今なおスカイラインは日本を代表する乗用車として、人々の心をつかんでいる。今回のスカイライン特集では4代目C110、3代目C10、2代目S50系、そして初代ALSIの各モデルを掲載。それぞれ個性的な個体を集めて、モデルごとの魅力を改めて探ってみることにした。クルマ好きはなぜ、スカイラインにひかれるのだろう。

【1971年式 日産 スカイライン 2000 GT 〜2017〜 Vol.2】

【1】から続く

 今回紹介するオーナーは、1971年11月13日に購入したC10を、45年間維持し続けるワンオーナーだ。特徴的なゴールドメタリックのボディカラーは、セダンのみに設定された色だった。
「本当はシルバーがよかったんだけど、1カ月半ほど待たなくちゃいけなかったんです。このゴールドだと2週間で納車できるといわれたんです。今となっては、ゴールドのほうが珍しいので、よかったのかもしれません。購入する時は、大野市にスカイラインを扱っているディーラーがなく、福井市から持ってきてもらいました」とオーナー。その当時の書類を見せてもらったところ、登録日などが記載されていた。

「このクルマで北海道、静岡、九州に旅行に行きました。北海道に行った時に燃料ポンプが不調になり、旅先で修理してもらいました。それ以降はまったく故障はありません。9万kmを超えましたが、エンジンもそのままです」とオーナー。特徴的なゴールドメタリックのボディも新車時のままならば、L20型エンジンやミッションなども新車時からそのままというから驚きだ。



 ただし、45年間この1台だけというわけではなく、10ソアラ、20ソアラ、マークⅡなどを乗り継いでいる。それでも、このGC10は手放そうとは思わず、車庫に入れて保管していた。
「思い出もありますし、この近所にも旧車に乗っている人もたくさんいるので、譲ってくれといわれますが、手放す気はありません」とオーナー。残りの人生もGC10と付き合っていくそうだ。


>>【画像19枚】1971年9月のマイナーチェンジで、セダンにだけ設定されたゴールドメタリックのボディや、新車時からそのままというエンジンなど




OWNER’S VOICE/北海道から九州まで旅行した

「ちょうど次男が生まれた時にこのスカイラインを購入し、北海道から九州まで旅行しました」と懐かしそうに語ってくれたオーナーと奥さま。最近はイベントに出かけることが多く、「今年の『24時間テレビ』の時に、福井テレビに60台くらい旧車が集まった中で、私のスカイラインが映されたんです」とうれしそうに語ってくれた。当分、手放す予定はないようだ。

1971年式 日産 スカイライン 2000 GT(GC10)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4400mm
全幅 1595mm
全高 1390mm
ホイールベース 2640mm
トレッド前/後 1325 / 1320mm
最低地上高 170mm
室内長 1755mm
室内幅 1300mm
室内高 1110mm
車両重量 1095kg
乗車定員 5名
最高速度 175(170)km / h
登坂能力tanθ 0.59(0.56)
最小回転半径 5.35m
エンジン型式 L20型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1998cc
ボア×ストローク 78×69.7mm
圧縮比 9.5(8.6):1
最高出力 120(115)ps / 6000(5600)rpm
最大トルク 17.0(16.5)kg-m / 4000(3600)rpm
変速比1速 3.592 / 2速 2.246 / 3速 1.415 / 4速 1.000 / 後退 3.657
最終減速比 3.90
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 ストラット式独立懸架 / セミトレーリングアーム独立懸架
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.45S14-4PR
発売当時価格 86万円 ※( )内はレギュラー仕様


初出:ノスタルジックヒーロー 2017年2月号 Vol.179(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 日産 スカイライン 2000 GT(全2記事)

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【1】【2】から続く

photo : HIROTAKA MINAI/南井浩孝

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