910ブル。ダットサンの名を冠した最後のブルーバード|1983年式 日産 ブルーバード セダン 1800ターボ SSS・S

ライトの下に見えるのはヘッドライトクリーナー。ウオッシャー液でライト表面を洗うSSS・Sのみの装備。この後期型ではグリルの格子模様の横幅が広くなり、エンブレムの形状も異なる。

       
【1983年式 日産 ブルーバード セダン 1800ターボ SSS・S Vol.1】

 ブルーバードとして6代目となる、1979年11月にデビューした910は、ダットサンの名を冠した最後のブルーバードであり、また最後のFR(フロントエンジン・リアドライブ)車でもあった。

 今なお人気の高い1967年登場の510ブルーバードは、無駄のないスクエアなボディに、エンジンには名機L型の4気筒を搭載。4輪独立サスペンションを採用するなどクラス以上の高性能を誇り、国内のみならずアメリカなどの海外でも高い評価を得た。

 その後継である610、810では6気筒エンジン車をラインナップに加えるなど、他メーカーのライバルに対して上級感を演出したが、キビキビ走るコンパクトセダンというイメージからは離れていってしまう。

 その状況を払拭するように登場した新生ブルーバード910は、コンパクトなボディに4気筒エンジン搭載という510で成功したパッケージングに回帰。CMキャラクターに沢田研二さんを起用し「ザ・スーパースター」、「ブルーバード、お前の時代だ」というキャッチフレーズとともにブームをけん引。ブルーバードとしては510以来の大ヒットモデルとなる。もちろん、スポーティーグレードとして忘れてはならないSSSも継承された。

>>【画像21枚】SSS・Sのみに装備されるリアウインドーのワイパー。フロントがブルーバードマークとなるマッドフラップ。リアはBLUE BIRDのロゴ。後期型では太くなっているサイドプロテクトモールの幅など





オーナーの好みでタイヤを14から15インチに変更している。ホイールはRSワタナベ製。




1983年式 日産 ブルーバード セダン 1800ターボ SSS・S(P910)
Specification 諸元
全長 4510mm
全幅 1655mm
全高 1385mm
室内長 1810mm
室内幅 1385mm
室内高 1130mm
ホイールベース 2525mm
最低地上高 165mm
車両重量 1115kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.43
最小回転半径 5.0m
エンジン型式 Z18E・T型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHCターボ
総排気量 1770cc
ボア×ストローク 85.0×78.0mm
圧縮比 8.3:1
最高出力 135ps / 6000rpm
最大トルク 20.0kg-m / 3600rpm
変速比1速 3.592 / 2速 2.246 / 3速 1.415 / 4速 1.000 / 5速 0.813 / 後退 3.657
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 62L
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション 前/後独立懸架ストラット / 独立懸架セミトレーリング
ブレーキ 前/後ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 前後とも185 / 70HR14
発売当時価格 165.8万円

【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2016年 6月号 Vol.175(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 日産 ブルーバード セダン 1800ターボ SSS・S(全4記事)

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photo:TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝

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