2.0Lエンジンとともにデビューしたリフトバックボディ|1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT Vol.2

従来のセリカに比べフロントオーバーハングを70mm延長し、リアは20mm短縮。全幅は20mm拡大している。ボディカラーはホワイトスピリット。

       
【1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT Vol.2】

【1】から続く

 初代セリカで話題となったのがフルチョイスシステムという、ボディ色や内装の仕様が多くの組み合わせの中から注文できたこと(ただし、上級機種であるGTはフルチョイスシステムの対象外)。また、コンピューターを活用した、日本ではじめてのデイリーオーダーエントリーシステムを構築し、全国の注文から工場で生産する仕様の傾向を調整し、納期の短縮を図った。このような販売システム面でも、セリカは未来を感じさせるモデルであった。

 セリカ販売開始から約2年後の1973年4月、2.0Lエンジン搭載車がラインナップに追加されると同時に、セリカリフトバックがデビュー。リアゲートの開口部が広く、スキー板などの大型レジャー用品が積みやすいというメリットがあった。

 単なる移動の道具ではなく、レジャーや旅などでの使用を考慮したクルマ。セリカが登場したのには趣味が多様化した時代背景があった。そういった意味でも、セリカやセリカリフトバックは、1970年代の文化を代表する名車のひとつといえるだろう。

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運転席に向けてラウンドしたデザインのダッシュボード。ステアリングは楕円で、縦よりも横幅の方が広い。純正のラジオまで残っている。





初代セリカにはオーバーヘッドコンソールOKモニターが付くが、このLBはストップランプの球切れ、燃料、ウオッシャー液の残量警告灯のみ。




セミバケットタイプのフロントシート。LBは通気口が開くタイプが付く。




1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT(L10B)
Specification 諸元
全長4215mm
全幅1620mm
全高1280mm
室内長1600mm
室内幅1330mm
室内高1055mm
ホイールベース2425mm
最低地上高165mm
車両重量995kg
乗車定員4名
登坂能力tanθ0.60
最小回転半径5.2m
エンジン型式2T-GR型
エンジン種類水冷直列4気筒DOHC
総排気量1588cc
ボア×ストローク85.0×70.0mm
圧縮比8.8:1
最高出力110ps/6000rpm
最大トルク14.0kg-m/4800rpm
変速比1速3.587/2速2.022/3速1.384/4速1.000/5速0.861後退3.484
最終減速比4.111
燃料タンク容量50L
ステアリング形式リサーキュレーティングボール
サスペンション前/後マクファーソンストラット型コイルスプリング/4リンク・ラテラルロッド付コイルスプリング
ブレーキ前/後ブースター付ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも185/70HR13
発売当時価格82.5万円


【3】に続く

初出:Nostalgic Hero 2016年 4月号 vol.174(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT(全3記事)

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【1】から続く

photo : HIDENOBU TANAKA/田中秀宣

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