クルマ好きお父さんが真価を発揮! 心配無用のバックアップ態勢|1966年式 日産 ブルーバード 2ドア 1300 デラックス Vol.3

実家の玄関前でお父さんを交えての3ショット。 オーナーのクルマ好きはお父さん譲りだった。

       
【1966年式 日産 ブルーバード 2ドア 1300 デラックス Vol.3】

【2】から続く

 オーナーの留守を預かるお父さんの光寿さん。DIYで411のメンテナンスを行っているという。
「ボディ下部のペイントをしたり、定期的に走らせたりといろいろなことをしています。アルミチューブを使って燃料系のベーパーロック対策などもやりましたね。でも、これは息子のクルマなんで、こんなことしたよ、と事後報告を必ず入れてます(笑)」

 機械物は、使わなくてもダメになるし、使い過ぎてもダメになる。オーナー、頼りになるお父さんを持ってよかったね、といったところなのだが、光寿さん、なかなかの凝り性である一面も見せてくれる。
「ペイントして仕上げにクリアを重ねていく。でも、重ねれば重ねるほど深みが出てくるんで、ついつい何度も塗り重ねてしまうんです(笑)」

ファミリーカーとして企画された410系ブルーバード。現在の目からはかなり小さく狭く見えるボディサイズなど【写真16枚】

 すべての旧車オーナーに共通する悩みのタネは、やはりパーツのないことで、これがいちばん痛いという。そして、多くの旧車オーナーと同じく「創意と工夫」でしのいでいるという。

 幸い、今のところ機械面での致命的なトラブルはないが、シートの傷みが気になるという。写真を見ても分かるように、運転席のシートバックと座面にはカバーがかけられていた。
「表皮が擦り切れてしまっているんです。張り替えようと生地屋さんをあたってみたんですが、色や柄、材質など似たような物がまったくないんです。まったく違う物を使うわけにもいきませんし……」

 それにしても、父子が1台のクルマを介して友人にもなり、クルマ仲間にもなる関係は、平均的な親子像からはなかなか想像しがたいものである。
「411は一生物になると思います。ぜいたくを言えば410も欲しいんですが、それは成り行きということで(笑)」とオーナー。411は素敵なオーナー父子に巡り合ったようである。




やはり旧車オーナーに共通した特徴。足として使う現行車は屋外に、旧車はガレージの中にという図式。壁面にはホイールキャップや写真が飾られている。





実家の玄関前でお父さんを交えての3ショット。 オーナーのクルマ好きはお父さん譲りだった。





車内から出てきた1966(昭和41)年の新聞。 車歴をしのばせる証拠物件(? )だ。



初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 10月号 vol.171(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1966年式 日産 ブルーバード 2ドア 1300 デラックス(全3記事)

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text & photo : AKIHIKO OUCHI/大内明彦

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