GTI伝統のゴルフボール形シフトノブを操る!|1991年式 フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16V Vol.3|ハチマルユーロ

現在の愛車が2台目のゴルフⅡという野村直嗣さん。奥さまも小型ハッチバックのMT車が好きなことから、ご主人のゴルフⅡに対する愛情の深さも理解してくれているとか。

       
【1991年式 フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16V Vol.3】

Vol.2から続く

 なかでも、最上級グレードにしてもっともスポーティーなホットモデル「GTI」は特別な存在だ。ゴルフⅡのもつ高い基本性能や持ち味を継承しつつ、さらなる運動性能を実現。当初は、105ps/15.7kg‐mを発生する8バルブ仕様のRD型エンジンを搭載していた。が、87年にはフォルクスワーゲン初のDOHC16バルブヘッドを持つ「GTI16V」が登場。「ゴルフの頂点を極めること」を使命とし、強心臓と健脚を備え、多くのファンをとりこにしたのである。

 そして、ここに登場するゴルフⅡのオーナーも、その魅力にハマってしまった1人。以前も1989年式のゴルフⅡ・GTI16Vに乗っていたが、現在の愛車を8年前に再び手に入れ、充実したカーライフを送っている。このように、ゴルフⅡに回帰するユーザーが多いのも、無数の魅力を持つ同車ならではと言えるのではないだろうか。


GTI伝統のゴルフボール形となるシフトノブや、ナルディ製のシフトブーツなど【写真10枚】



 なお、初代にもGTIはラインナップされていたが、日本への導入はなし。つまり、日本へ初めて正規導入されたGTIが、このゴルフⅡということ。また、日本国内のモータースポーツでゴルフⅡが活躍していたことをご存じだろうか。ヤナセがバックアップし、フォルクスワーゲンのチューニングで有名なコックススピード(現:コックス)が企画運営を行い、「ゴルフ・ポカールレース」の名でワンメイクレースを開催。芸能人の参加もあり、90年代前半まで続いた人気のレースだ。こうした背景もあり、ゴルフⅡは日本に根付き、国内の欧州車ブームで重要な役割を担ったモデルとなった。

 自動車が量産化されるようになってから100年以上経ったわけだが、ゴルフⅡは間違いなく自動車史の1ページを築いた存在と言えるだろう。

OWNER’S VOICE/野村直嗣さん

 現在の愛車が2台目のゴルフⅡという野村直嗣さん。奥さまも小型ハッチバックのMT車が好きなことから、ご主人のゴルフⅡに対する愛情の深さも理解してくれているとか。そんな野村さんのモットーは、できる限りノーマル状態ということ。ゆえに、小物類も当時のオプションパーツ中心に交換しているというこだわりようだ。そして「一生維持していきたいですね」と、今後の抱負を語ってくれた。


1991年式 フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16V(19PL)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長×全幅×全高(㎜) 4050×1680×1430 (全高はアンテナ含む)
ホイールベース(㎜) 2475
トレッド前/後(㎜) 1430/1425
車両重量(㎏) 1060
エンジン型式 PL型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1780
ボア×ストローク(㎜) 81.0×86.4
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps/rpm) 125/5800
最大トルク(㎏-m/rpm) 17.1/4250
変速比 1速 3.455/2速 2.118/3速 1.444/4速 1.129/5速 0.912/後退 3.167
最終減速比 3.667
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 330万円


初出:ハチマルヒーロー 2013年 8月号 Vol.022(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16V(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOYA SHINKAI/新飼亮也  

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