44ハコスカGT【2】6気筒の豪華モデル。4気筒とは足回りも違ったGT|1969年式 日産 スカイライン 2000 GT

オーナーによるとほぼ初期型の装備を維持しているが、残念なことにドア下のサイドステップモールが欠品しているとのこと

       
【1から続く】
【1969年式 日産 スカイライン 2000 GT Vol.2|日産L型ブラザーズ】

ハコスカこと3代目スカイラインの6気筒モデルであるGC10に搭載されるエンジンは、日産が開発した2L直列6気筒SOHCのL20型エンジンだ。
これは先に130セドリックに搭載されていたものをベースに、圧縮比を高めるなどの改良により、最高出力105ps、最大トルク16kg‐mへ出力アップがはかられていた。

【画像24枚】ヘッドライトとグリルが3分割になっているのが初期型の特徴。2個のライトの周りはアクリル製のモールディングで装飾。バンパーのオーバーライダーは、初期型は金属製の表面にラバーが貼り付けられたタイプを採用

足回りに関しても、1500シリーズと区別するため、4輪独立懸架が採用され、ロングホイールベースによる快適な乗り心地を実現。フロントにはストラット、リアにはセミトレーリングアーム方式を採用することで、高速時代に対応した乗り心地と操縦安定性を両立させていたのだ。

また、内装には豪華なウッド調のメーターパネルやセンターコンソールを採用し、前席はヘッドレスト付きセパレート・リクライニングシートを装備。ステアリングは3本スポークのナルディタイプを採用するなど、GTとしての資質が備えられた。


>> 初期のL20型エンジンは「カマボコ形」と呼ばれるヘッドカバーが特徴。69年10月以降は、ボルト位置が外側に移動された。


>> エンジンルームの左側に装着される型式プレート。初期型の最高出力は105ps/5200rpmで、69年10月の改良後は120ps/6000rpmとなる。


>> 2000GT系のマフラーは、フロントサイレンサーまでデュアルで、それ以降がシングル、そして出口が2本出しになるセミデュアルタイプを採用。


>> 前後ドアのセンターサッシが鏡面仕上げになっているのも初期型の特徴。1969年8月の改良で、グレーの半ツヤに変更された。


>> フロントフェンダーのエンブレムは、白文字の「Skyline」と白青の「GT」の組み合わせ。


>> 木目調のパネルが豪華さを演出するインテリア。ステアリングは木目調に合わせて樹脂製のグリップを茶色にしたもので、センターパッドのエンブレムは青く塗装されている。
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主要諸元 SPECIFICATIONS
1969年式 日産 スカイライン 2000 GT(GC10)

●全長4430mm
●全幅1595mm
●全高1390mm
●ホイールベース2640mm
●トレッド前/後1325/1320mm
●最低地上高170mm
●室内長1775mm
●室内幅1300mm
●室内高1110mm
●車両重量1090kg
●乗車定員5名
●車両総重量1365kg
●最高速度170km/h
●登坂能力sinθ0.47
●最小回転半径5.3m
●エンジン型式L20型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量1998cc
●ボア×ストローク78×69.7mm
●圧縮比9.0:1
●最高出力105ps/5200rpm
●最大トルク16.0kg-m/3600rpm
●変速比1速3.549/2速2.197/3速1.420/4速1.000/後退3.164
●最終減速比3.900
●燃料タンク容量50L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム独立懸架
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.45S14-4PR
●発売当時価格86万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年8月号 Vol.158(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)
1969年式 日産 スカイライン 2000 GT|日産L型ブラザーズ(全3記事)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

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