【ミニトラッキンリスペクト!!】サイドミラーは? テールレンズは? GS350を着地させる〝引き算カスタムの激低美”ココにアリ!

直球アメリカン路線の〝引き算カスタムの激低美”が新鮮なレクサス・GS350

       
旧式レクサスを逆手に取った
温故知新のMT(ミニトラッキン)スタイル!

【画像9枚】ミニトラッキンリスペクトのホイールチョイス、さりげないUS化とビレット使い、巧みなプレスライン延長と3次曲面スムージングなど、惜しみなく激低美を披露するレクサス・GS350の引き算はココで答え合わせ!!

ドアハンドルやナンバーポケットはおろか、サイドミラーやテールレンズすらも存在しない、徹底されたシェイブ&スムージング尽くめのボディを着地。
唯我独尊オーラを放つ1台が登場だ!

ベースは’06年型のレクサスGSで、スタンスやVIPシーンにおいては旬を過ぎた1コ前のモデル。
その分、中古車市場で破格値の格安物件が豊富だったりする。

そんな大穴級の型落ちレクサスにあえて着目し、大胆なボディワーク主体の白人ヤング系USカスタムで勝負を挑んだ異ハードコア作が、カスタムフリークオーナーの愛車である。

フルシェイブ&ノンエアロの外観のもと、ビレットホイール履きでグラウンドスラムをキメたフィニッシュが物語るのは、スラムドトラッキンの流儀を乗用車に落とし込んだインスパイアードカスタムとして2000年代を風靡した“MT(ミニトラッキン)スタイル”の現代進化版。

「XLカーセールス」逢坂代表を軸に、トラッキン全盛期を肌で知る地元のビルダー勢の協力のもと、当時は高価でだれも手を出せなかったS190系のレクサスGSをトコトンイジり倒すことで、ニューエイジ流のネオMTスタイルへと昇華させたってワケなのだ。

ボンネットとルーフ以外、鈑金の手が入ったエクステリアは、複雑な三次曲面のボディパネルに合わせて1枚物の鉄板を切り張り溶接した渾身のシェイブドワークのタマモノ。
ボディサイド下のプレスライン新設や、ロワライン延長など、キメ細かい手数も抜かりナシだ。

ハウス・オブ・カラーを用いた透明感のあるシルバーペイントも、高度なメタルワークの自信の現れが垣間見えるポイント。
エアロやオバフェンがテッパンメニュー化した今だからこそ、直球アメリカン路線の〝引き算カスタムの激低美”が新鮮かつ刺激的に映るのにも納得でアリマス!!



>>ホイールはビレットスペシャリティーズPSYCHO(サイコ)で、サイズは20×8.5J。セダンベースらしからぬ、トラッキンを意識したチョイスとなる。フェンダーアーチ内側のアルミプレートやサイドシルのプレスライン製作など、スラムドの車高と足元を引き立たせるディテールアップも余念ナシだ。


>>ドアハンドルのシェイブに合わせてドアミラーレス化。ミラーを外したドアの台座部分は、脱着可能なブロックオフパネルを製作して取り付けている。


>>ベースのJDM感を打ち消すべく、ヘッドライトはサイドマーカーの反射板が内蔵されたUSレクサス純正品にチェンジ。フロントグリルは外枠のクロームベゼルのみ純正を残し、開口部に合わせてワンオフしたアルミ製のビレットインサートをグリル&バンパーともに奢ることで生粋の白人カスタム路線をひと目で感じる面構えにリファインされている。


>>大径ビレットをフェンダーアーチに被せたエアサスによる完全着地は、スラムドトラック派生のMTスタイルの外せない流儀。足回りはAIR RIDE製のバッグオーバーを用いたXLオリジナルのエアサスシステムを組み込み、前後インナーフェンダーはメタルワークによるワンオフメイドで大幅な位置上げ済み。だが、アームやナックルは純正をキープすることで、本来の走行性能をキッチリ維持しているのも特筆すべきところ。



>>室内はファイブスターデザインのルームミラーと、バドニックのステアリングのビレットアイテム投入で外装とコーディネートしている。


>>マイル表示のスピードメーターやセンタークラスターの英文表記のマルチディスプレイを筆頭とするUSDMメイクも徹底しており、リアルUSへのどん欲なコダワリはハンパなしだ。


>>ヌメッとした造形が見る者を圧倒するリア回りは、テールレンズやナンバーポケットのほか、バンパーの細部までシェイブドを徹底。複雑な曲面のリアクォーターやトランクのカタチに合わせ、鉄板でワンオフしたスムージングパネルを鈑金溶接し、ストック以上に研ぎ澄まされたフォルムを構築。トランクリッドとバンパーの隙間にはLEDのスリットテールを埋め込み、レクサスブランドを完全払拭した唯我独尊のMTスタイルに昇華させることに成功しているのだ。


>>白人系ラディカルカスタムが古くから盛んな土地柄らしく、ベースの旬を過ぎた型落ちラグジュアリーカーを斬新なネオMTスタイルに染め上げたオーナー。バージョンアップも実に楽しみでアリマス♪


『カスタムCAR』2021年3月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:レクサス(GS350)/2006年型
SOURCE:XL CAR SALES、Juice Custom Shop、Hybrid ERA

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/コンヒデキ

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