【レーシングビート・FC3Sを再現!!】ワイドなボディワークはもちろん、エンジンチューンも抜かりナシで刺激的な走りも実現するサバンナRX-7

レーシングビート・FC3Sにパンデムのボディキットをブチ込み、新たな価値観を生み出したサバンナRX-7

       
カラーリングに惚れた
レーシングビートを見事再現!

【画像10枚】往年のレーシングビートを彷彿させるホイールチョイス、チューンも完了済みのロータリーエンジンなど、レーシングビート・FC3SをオマージュしたサバンナRX-7の全貌はココをチェック!!

数ある日式旧車のカスタムアプローチにおいて、アメリカのレーシングカーオマージュも忘れてはいけないジャンル。
特に1970年代にSCCA(スポーツカークラブ・オブ・アメリカ)に出場したBREは、S30フェアレディZや510ブルーバードのカスタムモチーフとして知られた存在。
ソレタコデュアルなんてベタな旧車カスタムとはひと味違った、アメリカならではのカッコよさがそこには存在しているのだ。
そんなレーシングカーオマージュのジャンルに新たな話題を呼び起こしたのが、このレーシングビート・FC3S。

ちなみにレーシングビートとは、アメリカのロータリー専門チューニングショップのこと。
そのレーシングビートが作り上げたFC3Sは、1986年のボンネビルスピードトライアルで市販車ベースのC/GTクラスに出場。
空力パーツなしの純正スタイルのまま、最高速383km/hのワールドレコードを樹立した伝説の1台。
この衝撃は当時日本にも伝えられ、REチューンブームの火付け役として大きく貢献したというワケ。

そんなレーシングビート・FC3Sのカラーリングを纏いながら、これまたワイドボディブームの火付け役となったパンデムのボディキットを組み合わせたのがコイツ。
しかも、このスタイリングを作り上げた当時を懐かしんで……というわけでなく、当時を知らない20代前半の若者がオーナーというから驚かずにはいられない。
それも、たまたま見かけたプラモデルのパッケージに惹かれて再現しようと決意したというから、その行動力も脱帽モノだ。

製作を担当したのは、ロータリーチューニング&カスタムで定評のある岡山・三好自動車。
ボディワークはもちろん、エンジンチューンも手がけることで、レーシングビートの名に恥じない刺激的な走りも再現しているのも見逃せない!



>>純白ボディにボンネットのエッジを縁取るレーシングストライプがレーシングビートのアイデンティティ。世界記録を打ち立てた本家はエアロレスのノーマルボディだったが、こちらはパンデムのボディキットでスタイリッシュな印象を与えているのが特徴だ。


>>はじめはナローボディで乗っていたが、パンデムのボディキットにひと目惚れ。すぐさまワイドボディに変更して、改めてレーシングビートのストライプを入れ直したという。レプリカではなく、あくまでもオマージュマシンという概念だからこそ、自由なコーディネートが楽しめるのだ。



>>昭和から平成初期にかけて誕生したFC3Sだけあって、古すぎず新しすぎずなインテリア。そこにパンデムのカーボンシェルシートやグレッディのステアリングなど、現代的なエッセンスが加わることで、新旧織り交ぜたコクピットを作り上げている。また、チューニングエンジンに合わせて追加メーターもセットしている。


>>ボンネビルマシンをイメージさせるロールケージは、三好自動車オリジナルの8点式。さらに、タワーバーからリアパネルに繋がる補強によってボディはガチガチだ。エアレックスのエアサスユニットやコレクタータンクなどもパフォーマンスマシンを彷彿とさせるアクセントとなっている。


>>年式的には後期モデルながら、レコードホルダーに倣ってあえて前期テールを装着。パンデムのエアロでワイドボディ化されているが、レーシングストライプからデカール位置まで完コピすることで、レーシングビートのFC3Sのイメージを見事に再現しているのだ。


>>REチューンもオマカセの三好自動車だけあって、エンジンはサイドポート加工にハイフロータービンを組み合わせ、耐久性をもたせた380psのセッティング。サクションパイプなど、アルミパーツはすべて磨かれ、エンジンルーム内のショーアップにも抜かりナシ。



>>ボンネビルを走った本家の足元には、エアロディスクを組み合わせたエンケイが装着されていたが、それはさすがにヤリ過ぎということで、その後レーシングビート人気からラインナップされた6本スポークモデルに雰囲気が近いワーク・マイスターL1をチョイス。フロントには18×9.5J、リアには10.5Jをアウトセットサイズで打ち込み、ワイドボディに似合う深リムコーデで温故知新なイマどきスタイリングを完成させているのだ。


>>レーシングビート・FC3Sのカラーリングを纏うフォルムが圧巻! クルマ好きは父親の影響で、18歳でこのFC3Sを購入し、フルノーマルからここまで仕上げた若きオーナー。完成形ではなく、今後もカスタムを進行していく予定とのことだ。


『カスタムCAR』2021年6月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:サバンナRX-7/1989年型
SOURCE:三好自動車

PHOTO/髙原義卓 TEXT/渡邉大輔

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