大日丸 ディテールに秘めたこだわりが輝きを放つ正統派デコトラ

ノーマルの鳥居から約80cmカサ上げされたプロテク。左右2本の筒出しは外側にマーカー、内側にジュエリーランプを装着。

       


大日丸でプロパンガスを運搬しているオーナーは、日々仕事で使うクルマゆえに、シンプルなイメージに仕上げたかったという。その言葉どおり、各パーツの基本デザインはあくまでオーソドックス。しかしディテールには、考え抜かれたアイデアが秘められている。

キャブトップを飾るバイザー&ミラーステーは、ともに角おこしパイプ3本仕様。一見おなじみのコンビネーションながら、ミラーステーはあえて大型の形状。前方への張り出し量ではなく、上下方向のサイズを大きめに設定して大ぶりのミラーステーを巧みに演出する。「実は大きかった」というパーツバランスの良さも、特筆すべきポイントだろう。

このボリュームあふれるキャブトップと絶妙なバランスをとっているのが、ラッセル戻しバンパー。その張り出し量は約80cmとかなりの大型形状ながら、バイザー&ミラーステーの存在感を生かす張り出し具合が、トップパートとともに均整のとれたキャブスタイルを披露している。

段間にカラーパネルを配置したサイドバンパーも一見してオーソドックスなスタイルだが、ハス切りの断面形状や各所のテーパー加工など、こだわりのディテールデザインが満載。ほかにも、荷台のステン巻きや、10+3連テールを配置したリア周りなど、見れば見るほど奥深いアートの魅力を感じさせてくれる1台だ。

【写真6点】オーソドックスとオリジナリティを両立。

カミオン2011年12月号トップアートをもとに再構成

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