温海號 東北鮮魚便の雰囲気を漂わすいぶし銀アートの重機運搬車

普段はブルドーザーやユンボといった重機を積んで広島県を疾走している。低床4軸車の荷台は真っ平らでアートアップするにはバランスの難しいベース車だが、レトロな味付けを随所に利かせて、ツウ好みのアート車に仕上げている。

       



トップパートはみちのく風のシートキャリアに平型バイザー、コの字型ミラーステーというレトロアートの王道を行くコンビネーション。丸パイプで組まれたシートキャリアには、尾翼を備えたロケットを組み合わせ、見応えたっぷりだ。

ヤマダ製の平型バイザーはミミに美しい型押しが入れられ、レトロ風のたたずまいを漂わせている。また、丸リングをあしらったキャブハシゴも見逃せない逸品で、レトロな印象をより一層強調する名バイプレーヤーとして確かな存在感を放っている。その後方にそびえ立つ90φの煙突マフラーとのマッチングが絶妙だ。

フロントバンパーはシンプルなデザインの舟型タイプ。レトロな雰囲気を強調するため、丸型フォグランプを2発装備している。市販品では好みのサイズがなかったため、乗用車用のモノに電球を変えて使用しているそうだ。 レトロなムードをより高めているのが、白銀社のアンドンだ。フロントパネル中央には山舟型アンドンが装備され、弁当箱やフロント舟型バンパー前面のアルナアンドン、安全窓や寝台窓とともに秀逸なレトロスタイルをさらにパワーアップしている。

ほかにも、リアホイールのスピナーや丸パイプ仕様のサイドバンパー、丸テールを3連×2で配したリアバンパーなど、見どころは盛りだくさんだ。

【写真6点】昔懐かしい東北の鮮魚便の雰囲気を携えた重機運搬車。

カミオン2008年9月号トップアートをもとに再構成

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