利紀也丸 現代的なセンスを散りばめた気鋭のスタイリッシュ鮮魚便!三菱ふそうファイター

鮮魚便ひと筋10年のオーナーが駆っている愛車は、アートの伝統やセオリーにとらわれることなく、自身がイメージする理想のスタイルを的確に具現化。大型パーツを惜しみなく組み合わせつつ、美しさと迫力を際立たせた注目の1台だ。

       



日産マーチの純正色(ブルーメタリック)でオールペンしたキャブ周りには、1m30cmの突き出しを誇る平型バイザーをはじめ、3本の角パイプを立体的に組み上げたミラーステー、シャープな面構成を披露するラッセルもどしバンパーなど、現代モードな鏡面パーツを積極採用。

また、アッパーセクションに目を向けると、「どうしても煙突マフラーをクランク状にしたかった」というオーナーの意向から、箱前面に鏡面でエバハウスを造作(これにより煙突マフラーのクランク化に成功!)。さらに、エバハウス前面に装着した巨大メインアンドンの存在感も申し分なく、観る者の視線をクギ付けにする。

一方、ご自慢のリア観音扉のペイントは、“背中に鯉の入れ墨を彫った女性”の存在感もさることながら、マインド美術室特有の繊細なタッチとカラーリングがいわずもがなの卓抜ぶり。“鯉のウロコ”と“連れていって別れのない国へ”の文句のみ、もともと地に張っていた鏡面を残す(塗装しない)手法を取り、他車に類をみない独創的な質感を創出。

リア下周りに組み合わせた計18発の角テールとのバランスも申し分なく、リアビューの目玉として強烈なインパクトを放っている。 なお、柄や文字のアンドンをあえて入れずに、白と青の2色の光にこだわったナイトシーンも大きなみどころで、スタイリッシュな魅力を好アピール。ハードな鮮魚便でありながらも、気品を忘れないその姿勢に脱帽だ。

【写真6点】観る者の視線をクギ付けにするモダンなアートワークに着目!

カミオン2008年3月号トップアートをもとに再構成

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