スポーティー系のパイオニア【1】50㏄の原付ながらスポーティー志向のスクーター!ホンダ リードSS

50㏄とは思えない大柄なボディのため、正面から見ても迫力満点。その分車両重量もあり、当時のタクトより15㎏以上も重かったのだ

       
【ホンダ リードSS[1]】

1954年に発売されたジュノウK型や、ファミリーバイクの代名詞と言えるタクトなど、長い歴史の中で数々のスクーターを送り出してきたホンダ。その中で、モデルチェンジを繰り返し、排気量こそ変わっているものの35年にもわたって生産されている超ロングセラーがリード。そして、とりわけ若者から人気を集めていたのが初代リードSSである。

スポーティー志向のユーザーをターゲットにしたリードSSは、84年7月に追加された。新設計の空冷2サイクルエンジンは、効果的な排気脈動が得られるハイパーエキゾーストや掃気ポートの工夫などにより、優れた吸排気効率や混合気の充てん効率を達成。その結果、標準仕様よりも0.7ps高い6.2psのパワーと84㎞/ℓという低燃費を実現した。

さらに、フロントサスペンションはブレーキング時に前側への沈み込みを抑えるメカニカル・アンチダイブ機構と油圧式ダンパー付きのトレーリングリンクサスを組み合わせたTLAD(トレーリング・リンク&アンチ・ダイブサスペンション)とし、リアにはユニットスイング式を採用。合わせて油圧式のフロントディスクブレーキもおごられ、走りの質が一気に高められたモデルだ。

>> 【画像11枚】80年代から90年代の若者のアシといえば、やっぱり原付スクーター。 そして彼らが選ぶのは、精かんなスタイルとイカした走りのスポーティー系だった。 リードSSはそんなスポーティー系スクーターのパイオニアで、多くの若者を魅了した。この個体のメーターは、純正ではなくリード80用を流用。タコメーターはSSにも標準装備されていた

【2】に続く


ボディカラーは、ブラックのほかにホワイトとシルバーも設定。取材車両は、リードRのテールフィンを装着している。
>> ボディカラーは、ブラックのほかにホワイトとシルバーも設定。取材車両は、リードRのテールフィンを装着している。


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初出:ハチマルヒーロー vol.45 2018年 1月号 
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ホンダ リード SS(全2記事)

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TEXT&PHOTO : Rino Creative/リノクリエイティブ

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