『65号車 LEON PYRAMID AMGが劇的2連勝!! 雨の菅生を完全攻略』

MOTOR THINGS 2024/10/17

       
9月21、22日に宮城県のスポーツランドSUGOにてSUPER GT第6戦となる『SUGO GT 300㎞ RACE』が開催された。舞台となるスポーツランドSUGOは、
狭いコース幅と緩急のあるコンパクトなレイアウトにより数々のドラマが展開されることから”魔物が潜む”とも称されるサーキットだ。
また、8月末に鈴鹿で予定されていた第5戦が台風10号の接近に伴い12月にリスケジュールされたことで、第4戦富士以来となる約1ヶ月半ぶりのSUPER GTの開催となった。
 
 練習走行、予選日となる土曜日は朝から激しい雨に見舞われ波乱の展開を予想させるには充分なコンディションでスタート。雨量の増加と、GT300車両のクラッシュやグラベルストップにより、計6回の赤旗中断を経てセッション終了となった。
お昼頃には雨脚が弱まるも、予選開始時間となる14時45分には再び大粒の雨に。ドライバーがマシンに乗り込み、セッション開始を待つ14時42分に10分間のセッションディレイが告げられると、その後もディレイのアナウンスが続き、天気の回復が見込めないことから、チーム監督ミーティングでの承認を経て、予選のキャンセルが決定された。

これにより、午前中に行われた練習走行でのベストタイムが予選タイムとして採用されることとなった。欧州勢では777号車D’station Racingのアストンマーティン ヴァンテージが3番手に着き、4番手に7号車 BMW M Team Studie x CRS BMW M4、45号車PONOS RACING フェラーリ296が5番手を獲得した。


 日曜日も朝から雨に見舞われた菅生は決勝レースも約1時間ディレイの後、セミウェットな路面状況が考慮され、SC(セーフティーカー)先導でのレーススタートとなった。4周目からグリーンフラッグとともにレースはリ・スタート。スタート直後から777号車アストンマーティンが序盤から激しいバトルを展開。前の61号車スバルBRZにオーバーテイクを決めると、2番手にポジションアップ。
8周目には45号車フェラーリ、7号車BMWのミシュラン勢が61号車スバル、777号車アストンマーティンを抜き、ミシュラン勢がトップ3を独占する。また14周目にはスタートから勢いが止まらない45号車フェラーリが、スタートからトップを走行していた20号車GR86 GTをかわし、トップに躍り出る。22周目には7号車BMWも20号車GR86をパスすることに成功。

すると23周目、20号車GR86に右リアタイヤが外れるアクシデントが発生し戦線離脱となる。25周目にはスリックタイヤに履き替えペースの上がらない25号車GR Supra GTに96号車レクサスRC Fが追突。25号車がコース上に停止したことによりSCが導入される。この時点で1番手に45号車フェラーリ、2番手に7号車BMW、3番手に777号車アストンマーティン、6番手には15番手スタートから大きく順位を上げた65号車K2 R&D LEON RACING AMG、9番手は88号車JLOC ランボルギーニ ウラカン、10番手に87号車JLOC ランボルギーニ ウラカンが続く。

32周目にレースが再開されたものの、42周目に11号車ニッサン フェアレディZがコースオフしバリアに追突。これによるSCを見越して各チームが続々とピットインすると、各チームの想定通り、車両回収によるFCYを経てSCが導入される。SC時、FCY時(フルコースイエロー)のピットインは認められていないが、掲示前のピットインは可能だ。

50周目に再びレースが再開されると、1番手の45号車フェラーリと2番手の65号車AMGが残り30周のレースをかけて白熱したバトルを展開していく。

その後方では7号車BMWと777号車アストンマーティンが表彰台をかけてのバトルを勃発させ、61周目に777号車がBMWをオーバーテイクし3番手に浮上する。
常に背後から付かれながらも、トップを死守していた45号車フェラーリだったが、72周目のホームストレートで65号車AMGに並ばれると1コーナー進入でトップを許してしまう。
トップに浮上した65号車AMGは徐々に後方と差をつけ、そのままトップチェッカーを受けた。16番手スタートからの劇的勝利かつ第4戦富士から2戦連続勝利、
そしてこのレース終了時点でチャンピオンシップリーダーとなった。
2番手には45号車フェラーリ、3番手に777号車アストンマーティン、4番手に7号車 BMW、7番手に87号車ランボルギーニが続き入賞となっている。
 次戦Rd7は10月19、20日に大分県のオートポリスで3時間レースとして開催される。

写真=南 博幸 Minami Hiroyuki / 鈴木華子 Suzuki Kako 文=鈴木華子 Suzuki Kako

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