【攻めた足回りの激低軽バン!!】パネルバン化でトランポとしても大活躍! ロワードして絶妙なフォルムバランスをメイクするエブリイ

窓を埋めてパネルバン化しトランポとしても活躍する激低エブリイ

       
もうズングリむっくりなんて言わせない!? ストイックな足回りで精悍なエブリイに

【画像12枚】ミニマムボディに詰め込んだベテランの壮絶カスタムワーク、個性が光る内装メイクなど、パネルバン化でトランポとしても大活躍するエブリイの全容はココをチェック!!

純正では設定のない、パネルバン化した丸目の2代目エブリイで、あわや着地という超絶ロワードを実現したこのオーナー。
仔細を見ると、ベース選びも含めてしっかりと計算し尽くされていることが判る。

「660ccで10インチタイヤを履いてるのが’90年と’91年だけなんです。あと、エブリイでカスタムする人って、ロールーフを選ぶと思うけど、BMX積むのに便利なので、あえてズングリむっくりなハイルーフを選んでます。デカボディに小径の組み合わせが不細工だったけど、サゲたら絶対カッコよくなるだろうなって」とオーナー。

自分なりの価値観で探した結果、必然的にこの年式、車種にたどり着いた。
入手時にはすでに若干車高が下げられており、さらに事故車だったようで、ドアはボコボコ。
鈑金ついでに切り出した鉄板を溶接し、窓を埋めてパネルバンを製作。
当初はスバルブルー風な鮮やかな色味だったが、つや消し剤とパールグリーンを混ぜたクリアでマットにフィニッシュ。

そして、何をおいても気になるのが、その低さ。

フロント足の要は、ロワアームとタイロッドのZ-ing(ズィーイング)。
シート下のフェンダーアーチ形状まで作り直している。

リアは固定位置を変更した1枚リーフによってローダウン。
あくまでBMXを積むためのトランポなので、ワンオフのストラット式エアサスで、走れる車高を制御している。
コンプレッサーやエアタンクは荷台側面の高い位置にインストールし、BMXを積むトランポとしての実用性と低さを考慮したアンサー。
そうして、精悍な足元を見事手に入れているのだ。

が、ズングリむっくりは相変わらず(笑)?
でも、抜けきらない野暮ったさが、エブリイの憎めない可愛いさでもあり、ギャップを狙ったオーナーの絶妙なサジ加減なのだ。





>>窓を埋めてパネルバン化しているこのエブリイだが、鉄板を溶接することで、美しいボディラインをキープしている。BMXなどを運ぶ際にガラスを破損しないための実用的なカスタムでもある。フロント同様に、リアバンパー、リアガーニッシュをチッピング塗装して、積み込みの際に傷がつきにくいというのは、塗ってから気づいたラッキーな利点だとか(笑)。


>>小径ステアリングが備わるステアリングシャフトは、運転姿勢に合わせてジオメトリーを変更。シフトノブやウインドーハンドルにはスケボーの車輪を流用した。


>>フロントシートはハイエースのセカンドシートをベースに、ブラックデニム生地で張り替え。ドライビングポジションを最適化するため、フロアシフトがシートにめり込むようにシートをえぐって前方へオフセットしている。


>>バンの2ndシートは床下に小さく折りたためる構造。将来的にはここに燃料タンクを移設し、さらなるロードクリアランスを確保したいとオーナーは語っている。


>>フロントサスペンションはワンオフで製作したストラットタイプのエアサスをセット。ロワアームやタイロッドをZ-ingすることで、極限ロワードを実現している。


>>ドアを開けた内側にあるフラットだったフェンダーアーチを、タイヤの形状に合わせて成形してクリアランスを確保。ドア側も外板を残して下部をカットしている。なお、足元はハヤシレーシング・ストリート2(10×4.5J)に、グッドイヤー GT80(145/80)を組み合わせてセットしている。


>>リアの足回りは、購入時にすでに加工リーフによって車高は下げられていたが、そこからさらにリーフ取り付け位置を上方に15cm移動。さらに1枚リーフ化した上で、リーフ上にエアバッグをセットし、さらなるロワードを実現している。


>>本来フラットなハズの荷台にホイールタブが張り出す。このエブリイの激低っぷりがわかる部分だ。




>>狭い車内スペースを有効活用するために、エアサスのコンプレッサーやタンクなどはすべてルーフ付近の壁面に固定。床面積を犠牲にすることなくインストールしている。ちなみにエアタンクにホースを接続し、タイヤへの空気入れなどにも使っているという。


>>バンパーは単純な黒バンパー化にあらず。チッピングペイントでひと味違った表情とキズの付き防止を狙っている。足元のMK2とテイストをそろえたレーシーな小型ミラーはローバーミニ用を流用。マウントはBMXのボトムブラケットを加工したものとなる。

【画像12枚】ミニマムボディに詰め込んだベテランの壮絶カスタムワーク、個性が光る内装メイクなど、パネルバン化でトランポとしても大活躍するエブリイの全容はココをチェック!!


『カスタムCAR』2018年8月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:エブリイ/1991年型
SOURCE:cool 4 ever

PHOTO & TEXT/勝村大輔

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