【農家専用スタンスマシン!?】相棒の1輪車も極低にモディファイ! 15インチBBSをねじ込む自作の足回りも必見なハイゼットトラック

足回りを超絶モディファイし、4駆を激低化+ついでに1輪車もシャコタン化してしまったハイゼットトラック

       
ギャグか? 本気か? 農道4駆シャコタンマシン! 御用聞き&宅配と毎日爆走&大活躍!!

【画像19枚】15インチのBBSをねじ込むために、フェンダーかさ上げ&アーム延長などのマジで作り込んだ足回り、シャコタン仕様にしてしまった農作業の相棒=1輪車などなど、気になる全貌はココをチェック!!

生産から袋詰め、販売まで一貫して行う農家の3代目が今回の主役。
主な生産物のトマトを始め、キュウリや茄子、お米も生産している生粋の農業従事者だ。

そんなこのシャコタンハイゼットのオーナー、イベントでのアワードには興味がなく、同じ軽トラ乗りとオフ会等で足回りの話をするのが一番好き! というお方。

当然農家なんで、農作業&野菜の配達用に購入した1台。
無論、あぜ道を走ったりするので4駆をチョイスした。

ところがどっこい、“面白そう”をキッカケに、購入から数年経ったら、まさかの4駆じゃあり得ぬ激低スタイルに。
教えを乞う師匠もいなければショップに聞くでもなく、カスタムのノウハウは独学。
そのほとんどはネットから得た情報だ。

とりあえず「触らないとガマンできない」性分を生かし、幼少期から基地作り、野菜作り、倉庫に断熱材を入れてコンクリートひいて……なんてことまで、常に何かをやり続けているモノ作り大好き人間。

だからこのハイゼットも足回りの組み換えから、インナーフェンダー溶接加工までほぼ自作。
ちなみにDIYの作業場所は自宅ガレージ。
ここにはアーク溶接機やらグラインダー、コンプレッサー、タイヤチェンジャーなどの工具がそろっている。

実は農作物運搬用に200系ハイエースもあり、こっちもCノッチ&エアサスでカスタム済み。
200系を仕事用の主役にハイゼットはサブとして、シャコタンなのに農作業として大活躍だ(笑)!

おまけに作った一輪車だって「フレーム切ったらシャコタンになるかも?」にはじまり、「ホイール変えられるし、ブレーキだって付くじゃん!! 」と万事この調子でエスカレート&暴走してマス(笑)。

このハイゼットを畑に横付けするとご近所からは「これ意味あるんかのぉ?」とシャコタン具合を訝しがられるものの、乗り易さ、積み易さを激アピール。
“なるほど納得”のリアクションを受けている!? らしい。

高齢化によるピンチが叫ばれる日本の農業界にあっては、軽トラのシャコタン化が若者たちへの農業アピールになるかもしれない!?





>>レカロSR3の背部分に、LX座面部を2コイチ。&サイドサポートあんこ抜き+全張り替え。着座位置を下げるため、レールは使わず直付け。さらにシート裏に干渉する鉄板を大胆にもカットし2cm分の快適ポジションを獲得と、室内だけでもこの手数!


>>およそ、軽トラらしからぬレーシーな室内に驚愕! 乗り降りも考慮し、26.5φの水野ワークスの小径ハンドル、エアコン吹き出し口をくり抜き、パテで整形加工したデフィーのタコメーター埋め込みなど、あれこれ加工しまくり!!


>>後付けサンルーフはべバスト製……なのだが、その作業に入る前に、まずはボコボコとした純正ルーフの凹凸を鉄板溶接+パテで埋めた後フラットに。という、地味に手間ヒマ掛けているのが激スゴなのデス!




>>極低ロワードのため、ベッドの干渉部分は自作でカット。さらに、フロント含め、フェンダーへの干渉がバカにならんということで、荷台に載せる農作物の重量は約100kgまでと決めているんだとか。


>>BBS RSの15インチ(フロント:7J IN13、リア:7.5J IN13)は、ディスクのみ、トヨタのスーパーシルバーでペイント。アウターリムは海外からの取り寄せで、実は5H→4H化も敢行。イデアル製ローター径280φの6ポットブレーキは、軽トラ用がないため他車からの流用となる。




>>日正タイヤの車高調を使用したフロントの足回りは、純正ロワアームを10mm延長。フェンダーは約5cmカサ上げし、タイロッドエンド側の取り付け位置を15mm下げてフレーム&メンバーが干渉するのを回避している。シャフトの干渉も避けるため、Cノッチ加工、エンジン位置も約5cmアゲに。キャンバー角を約9度としたことで、クイックで乗りやすくなったとのこと。




>>リアの足回りは、7.5J履きとするため、片側25mmナロード(オートモーティブグレースで施工)。リーフ位置はホーシング上から、ホーシング下に位置変更。さらに、リーフ数を3枚から5枚に増やし強化している。また、デフケースの干渉避けで、燃料タンクは後方移動。プロペラシャフトはメンバー下げで、純正と近いディメンションとなり、走行も問題ナシだ。


>>外観はノーマル風ながら、車高のクリアランスは実質、腹下指2本分の激低! 4駆なのにこのドシャコタン、しかもコダワリの15インチBBS履きと、農家専用スタンスともいえるルックスにはマジで拍手喝采だ!!


>>フロントバンパーは、元のシルバーから、擦りついでに、たまたま手元にあった(笑)缶スプレーでマットブラックにペイント。グリルは同じハイゼットのエクストラグレードから、横型のサイドミラーはL700ミラからの流用となる。


>>極低にモディファイした相棒の1輪車も解説! 1輪車をここまでシャコタンにするため、フレームからカスタム。V字となった脚の角度は、純正より鈍角とし、さらに本体フレームとのマウント位置を、前後方向に幅広へと変更。なおかつ脚を短縮化することで、ローダウンに成功しているのだ。


>>10×5Jのホイールを入れるため、ハブを支えるフレームはワイド化。本来下向きに設置されるハブマウントも上向きとしている。


>>シャコタン化のため、カゴ部分はくり抜き、本来の積載性はスポイル(笑)!




>>ブレーキキャリパー&ローター、マスターシリンダーはモンキーからの流用。リムやフレームへの干渉を避けるため、キャリパーはローター上部へとセット。塩梅よく収めるため、マウント形状及び位置出しに苦労したそう。ちなみに、ホイールはディスクがモンキー用で、リムはスクーターからの流用(車種は不明)となる。


>>シャレでカリフォルニアナンバー風のプレートをセット。封印は奈良県用だ(笑)。1輪車の美しい激低フォルムに感嘆すること間違いナシ!

【画像19枚】15インチのBBSをねじ込むために、フェンダーかさ上げ&アーム延長などのマジで作り込んだ足回り、シャコタン仕様にしてしまった農作業の相棒=1輪車などなど、気になる全貌はココをチェック!!


『カスタムCAR』2018年11月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:ハイゼットトラック/2012年型
SOURCE:オートモティブ グレイス

PHOTO/南井浩孝 TEXT/木村隆之

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