【ドラッグ野郎ハイエース!!】レクサス1UZのモーターに換装! ディーゼル用の5速MTも移植したドラッグ仕様の60系ハイエース

見た目とは裏腹に、レクサス1UZモーターを移植したドラッグ仕様の60系ハイエース

       
朽ち果てた姿は見かけだけ! その正体は、V8搭載のドラッグ野郎!!

【画像10枚】ナショナルカラーだけど、元はふとん屋の営業車(笑)、ディーゼル用のコラムシフト5速MTを移植したミッション、レクサス1UZを移植したモーターなど、見どころ満載のカスタマイズの内容はココからチェック!!

ドラッグレースといえば、いかに速く1/4マイル(402m)を走り切るか? という単純競技。
その単純さ故に、アジアやアメリカでは、国民的モータースポーツとして挙げられるほど。
そんなエンターテインメント性あふれるドラッグレースだけに「速さ」とともに「いかに観客を喜ばせるか」なんてアプローチでクルマを作る人間も出てくる。

この61ハイエースのオーナーもまた、そんな海外のドラッグフリークに感化されたお方。
とくにネットで見かけた同型ハイエースのドラッグマシンに衝撃を受け、「オレもオバカなクルマを作り上げるゼ!」と、無謀にも製作を開始しちゃったとか。

ちなみに、オンボロをベースに選んだ(失礼!)ワケは、コイツが50/60系にありがちな角目ではなく、正体不明感漂う丸目ライトだったから。

製作に関わったのは岐阜のモーターフィックス。
AE86や70カローラなどを得意とするショップで、海外ノリのハイパーモータースワップを得意とするお店だ。
そんな同ショップだからこそ、今回の無謀なプロジェクトにも挑戦!

そもそもノーマルエンジンじゃ、バーンナウトやドラッグレースどころの騒ぎじゃないから、非力なノーマルエンジンはポイッ!
替わりに10系のレクサス・LS400から拝借したV8(1UZ)を強引にぶち込むことに。

ついでに、ミッションもノーマルのコラム4速から、海外製のベルハウジングを介してコラム5速化。

そしてこのハイエースは、オーバーパワーとバカみたいなトルクをGETしたことで、バーンナウトも思いのままと、想像以上のハイパフォーマンス化を果たしたというワケだ。

今後の予定は足回りのセットアップというだけあって、このハイエース、もしかしたら本気でドラッグスリップを目指しているのかも?



>>ナショナルカラーと、それほど激しい腐食のないボディの程度が気に入ってベースをゲット。でも、よく見ると、ふとん屋のロゴを消した痕が(笑)。多分、ナショナル→ふとん屋という流れをもった個体とのこと。実はオーナーは、部品取りにもう1台購入してマス。


>>後ろ姿は一見、ナロードに見えるけど、実は純正ホーシング。ベースが平床フロアのジャストロー・ダブルタイヤ仕様のため、ホーシング自体はそもそも短いのだ。そこを逆手にとって、ワンオフしたワイド鉄ちん10.5Jを履かせることで、マッスルなフォルムを獲得している。


>>ホーシングは純正だが、サイズの関係から、70スープラ用のデフが流用できることが判明。そこで、純正オープンデフから、スープラ用のトルセンLSDをぶち込み! トヨタの場合、デフサイズが同じだと、シャフト径&スプラインも同じであることが多いため、アクスルシャフトは純正流用が可能。そんなトコロもスープラデフを流用した理由のひとつなのだ。


>>フロントホイールはちょっと外に張り出させるため、純正鉄ちんから120クラウンの14×6.5Jに変更している。


>>本来12インチのダブルタイヤとなるリアホイールはP.C.D170という特殊な設定。ところが、キャンター用鉄ちんが同ピッチであることが判明したため、キャンター用をベースにワイド加工。サイズは14×10.5Jとなる。


>>シート下に収まるのは、UCF10レクサスLS400から移植した4リットルV8の1UZ。スペース的にはだいぶパツパツながら見事にビルトインしている。エンジンメンバーは純正流用だが、80スープラ用のマウント部を溶接加工することで移植を可能とした。


>>1UZのオイルパンは純正メンバーと干渉するため、オイルパンのみ、3UZ付属のものへと変更しているのもミソ。


>>エンジン交換にともない、ラジエーターもチェンジ。スペース的にちょうどいいモノを探していたところ、偶然にもぴったりハマるフォークリフト用を発見。さらにコア増し4層とし、エンジン側に引き込みタイプの電動ファンも装着することで、冷却効果はまったく問題ナッシング!!


>>ミッションは純正の4速コラムから、ディーゼル用のみ設定のある5速G55にチェンジ! コラムシフトの5速はコレ以外ないので必然の選択となった。海外メーカーのベルハウジングをかますことで、1UZとの組み合わせが実現!! ちなみに、取り付けはエンジンがデカすぎてコラムレバーからミッションまでのリンケージを迂回させなければならず大変だったとか。むろんV8載せ換えなんで、エキパイも新規で製作済みデス。


>>タイヤスモークを上げ、4リッターV8パワーを披露する60系ハイエース。海外ではこの型のハイエースが実際にドラッグレースで活躍していたりするのだ。

【画像10枚】ナショナルカラーだけど、元はふとん屋の営業車(笑)、ディーゼル用のコラムシフト5速MTを移植したミッション、レクサス1UZを移植したモーターなど、見どころ満載のカスタマイズの内容はココからチェック!!


『カスタムCAR』2016年6月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:ハイエース/1984年型
SOURCE:motor FIX、K-WORLD、Motor Throne

PHOTO/益田和久

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