【絶滅危惧種のギャランΣ(シグマ)にエアサス投入!!】街道レーサーをフュージョンカスタムするネオレトロな演出で“追随を許さぬ美学”にシビれる

街道レーサーのフュージョンカスタムとして目を見張るギャランΣ(シグマ)

       
’70年代三菱の看板車、ギャランΣを
限界リム&ワイドフェンダーで攻める!

【画像10枚】エアサス装備で変幻自在な車高、深リムを収める鉄板溶接のオバフェンが激シブな足元など、スタンシーな’70年代旧車の全容はココを見よ!!

’70年代車らしい滑らかなエッジの効いた4枚ドアのボディは、ブリッと張り出した鉄板溶接のオバフェンが実に男前。
チンスポ付きのイカつい顔面やカチ上げのリアっ羽根も、和製レトロスタンスの温故知新な個性バリバリ。

が、現代のシャコタン旧車シーンで類を見ないベース車選択に、リアルタイムな昭和を知らない世代であれば「このクルマ一体ナンすか!?」と車名不詳ぶりにおののくことも少なくはないだろう。

そんなカルトな謎ムードに満ちたこのクルマは、三菱ギャランの3代目として’76年に登場したギャランΣ(シグマ)。
現在では旧車イベントでの遭遇率も極めて低い絶滅危惧種だが、新車時はヨーロピアン調の近代的デザインが人気を博した存在。
なかでも丸4灯ライトとハニカムグリルがワルっぽい雰囲気を放つこの初期型は、中古が安く買えた’80年代前半にツッパリ兄チャンの族車の素材として一応メジャーだったのもホントの話だ。

スポーティ性の低い平凡セダンのため、絶版車人気とは無縁同然の初代シグマだが、そんな地味センに惚れた奇特なオーナーもおりまして、それがこの車両。

フロント9J/リア10Jのワーク・マイスターCR01をはめ込み、鉄板切り貼りオバフェンでの限界ツラ攻めは、試行錯誤でインストールした純正ストラット改エアサスの妙技。

さらに、ヴィタローニミラーや吊り革など定番の昭和グッズを押さえつつ、純正オリーブグリーンマイカのボディ色にペイント。
これらネオレトロな演出は、街道レーサーのフュージョンカスタムとして目を見張るものアリだ。

王道や定番ではない日陰系レトロカーの素性を見抜いたこの1台。
ステレオタイプの旧車道では悟れない“追随を許さぬ美学”にほれぼれシグマです♪



>>エンジンは純正1600ccのG32B。ソレックス44φツインキャブとワンオフ・ステンエキマニへの換装も予定している。エンジンルームはオーバーホールする際、リペイントされた。


>>純正シートの鈍臭さを嫌って、ヘッドレストのないコブラのローバックシートをセットし、スタイリッシュな雰囲気に。ロールバーはAE86用を形状変更させてセットしている。


>>同年代のアメ車に通ずるハンサムフェイスだが、S30用のチンスポを短縮加工セットすることで、よりシャープなイメージを演出している。


>>ギャラン用のトランクスポイラーと思いきや、実はロケットバニーのS13用をセンターでカット&延長したというシロモノがコレ。ハネ上がったフォルムが街道レーサー的雰囲気を漂わせている。


>>ボディカラーは純正のオリーブグリーンマイカでオールペン。チンスポやトランクスポイラー、オバフェンで男らしい魅力てんこ盛り! 定番ビタローニミラーや吊り輪で昔ながらの改造旧車の雰囲気もバリバリでっせ〜!


>>普段ドリ車を扱うことが多く、限界車高のセッティングを行うオーナーだが、コイツに限っては普段乗りということもあり、実利を取って純正ストラット改のエアサス仕様にチェンジしている。


>>トランクにはキャンディカラーにラップペイントされたタンクとコンプレッサーをインしている。


>>ホイールはワーク・マイスターCR01の17インチをチョイス。フロント:9J、リア:10Jを飲み込むため、前後とも50mm程度の切り上げ加工を施し、鉄板溶接加工でオバフェンを製作。限界ギリギリのツラっぷりは、エアサスを装備することで実現した。


>>深リムを収める鉄板溶接のオバフェンのフォルムが激シブ! エアサス装備で車高は変幻自在に変えることができる普段乗り仕様となる。


『カスタムCAR』2015年8月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:ギャランΣ(シグマ)/1978年型
SOURCE:PAINT & CUSTOM SHOP 長野工房

PHOTO/南井浩孝

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