純情かれんな夢千代丸 昭和を代表する国宝級の名車が当時と変わらぬ勇姿を披露

アオリの両サイドに描いた「サンセットビーチ」やケツブタに描いた「女形」も息吹さんの自作品。クロウトはだしな筆致は、本誌で展開した特集「ペイントの描き方」を参照してのものだというから驚きだ。

       


夢千代丸と聞いて「まさかあの?」と思った読者がいるかもしれないが、そのまさか、だ。無類のアート好きとして知られる佐野息吹さんと静馬さんの兄弟がその昔飾り上げたのは、昭和57年式の2tダンプ。

オールハンドメイドというパーツのオリジナリティもさることながら、フロントパネルのマーカーを含めて、関西アートの系譜を踏むド派手な電飾使いは当時も大きな話題を呼び、カミオンの誌面に再三登場。「第2回カミオン大賞」では八代亜紀賞を受賞するほか、’97年には本誌「名車訪問」で懐かしの勇姿を披露するなど、名実ともにアートの世界に輝かしい軌跡を残してきた。

そんな往年の名車が、約10年ぶりに本誌登場を果たした! 当時とほとんど変わらない美麗な姿とコンディションをキープする名車は、フロントバンパーをはじめとした大型パーツ類をパーフェクトにハンドメイド。また、アオリの両サイドに描いた「サンセットビーチ」やケツブタに描いた「女形」も息吹さんの自作品。クロウトはだしな筆致は、本誌で展開した特集「ペイントの描き方」を参照してのものだというから驚きだ。

そして、圧巻はプロテクトップやフロントパネルを含め、600〜700個装着したマーカーだ。かつて関西アートを盛り上げた名車たち(ギンギラの電飾仕様車たち)を彷佛とさせる絢爛豪華な装いだが、これでも当時は「地味にみせるためにマーカーの色に緑を選んだ」というから隔世の観あり、だ。

【写真6点】今なお発展途上中!

カミオン2009年4月号トップアートをもとに再構成

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