身体を包み込むような形状でコーナリング時のホールド性を向上させるだけでなく、愛車へ投入すればインテリアがイッ気にスポーティイメージへと導かれていくバケットシート。今回注目してもらいたいのは、日本が誇るスポーツシートサプライヤーとしてワールドワイドに名を馳せるブリッドのリクライニングシート、ガイアスⅢだ。
そもそもスポーツシートにはホールド性や剛性確保に特化して一体成形されたフルバケット、背面と座面を別成形することで快適性も備えたリクライニングの2タイプがあるのだが、ストリートユースでも扱いやすいリクライニングシートは調整機構が備わるゆえにフルバケットのようなシート剛性感に近づけることは難しい。
だが、リクライニングシートのフラッグシップモデルとして17年ぶりにアップデートされたガイアスⅢは、バックラッシュ（遊び）を微量に抑えた高精度ギヤや高剛性なスチールフレームを採用。上半身のホールド性を一層高めるよう新規で専用設計された背面、フラッグシップならではの深いニーサポート備える座面を強靱につなぎ、快適性・ホールド性・剛性とスキのない＂スーパーセミバケットシート＂へと仕上げられている。
気になるカラーはウインドー越しにも鮮烈なスポーティさ放つレッド、ブリッド伝統のグラデーションロゴ、ストイックさ放つブラックの3つをスタンバイ。ドライビングへ集中したい運転席はリクライニング最高峰のホールド性備えたガイアスⅢ、乗降性も要求される助手席はショルダーやニーサポートの深さを少し抑えて仕上げられるストラディアⅢといった同色異モデルのコンビネーションで、スポーツ走行時の頼もしさ引き出しとインテリアのブラッシュアップに取り組んでいくといいだろう。
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スタンス・マガジン#48 (スタンス・マガジン2021年12月号）
