仲間の思いが詰まったノーマルルーフ車|「漫画オーバーレブ!」を支えた名車達3 ホンダ シビック SiR・II Vol.2

       
漫画オーバーレブ! においてシビックといえばアイカのEG6とEK9の戦いを思い浮かべる人が多いだろう。

初戦はシビックワンメイクチーム「リプリー」のリーダー、是石真由美との対決だ。

パワーではEK9に太刀打ちできないと考えたアイカはコースに適したファイナルギアに変更。

これが功を奏し、小差で勝利をもぎ取った。

また、準決勝では優勝候補であるチューニングショップZAZIのデモカーをドライブする西条庸介と戦い、善戦するも最終的にはパワーの差で敗北。

しかし3位決定戦では、同じEG6に乗る実力派プライベーターの薬師寺雄大を破ったのである。

このように、型遅れながらメーカー純正チューニングカーと称されるEK9を相手に互角以上の戦いを繰り広げたEG6とアイカのコンビは、優勝こそかなわなかったものの、観衆のハートをグッとつかんだのだ。

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 話はさかのぼるが、「リプリー」の是石真由美との初バトルも、じつに印象深いものだった。

当時の是石の愛車はブラックのEG6で、とにかく速さだけを追い求めていた。

そんな是石に対しアイカは、センターラインを割らない走法で接戦に持ち込む。

そしてバトル中に起こったアクシデントで、アイカの危機回避能力の高さを見せつけられた是石は戦意喪失。

EG6同士のバトルは、アイカに軍配が上がったのだ。



 ちなみに、第22巻の帝大自動車部とのジムカーナバトルではポルシェ911・GT3に勝利し、第28巻の万島では「黄金のブタ」こと戸叶尚が操るR33GT-Rに肉薄。

EG6とアイカは、パワーに勝る相手とのバトルにおいても一歩も引かない走りを披露してきたのである。




ちょっぴりユニークな形状のワンアーム式ヘッドレスト付きフロントシートは全車共通。

ただし素材はグレードによって異なり、ジャージーとトリコットがある。





ドアハッチバックとしては十分な空間を持つリアシート。

分割可倒機構は全グレード採用。





ガラスハッチとリアゲートが上下開きとなるツインゲート。

荷物の大きさや量に応じて使い分けられるので、利便性は非常に高い。




リアシート左右には収納ボックスが備わる。

本来ならばデッドスペースとなる部分だが、それを生かして収納にしてしまうところが、いかにも国産車的。




ハチマルヒーロー 2019年 11月号 vol.56(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)


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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : Masanobu Ikenohira/池之平昌信

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